2月27日に開催される「東京マラソン2011」。5年目となる今年の申込者数は33万人にものぼり、その倍率は定員の9.6倍にもなったそうだ。
 美容やダイエットのため、自分の限界を知るため、健康のため、目的は様々であるが、走ることに魅了されている人はどんどん増えている。

 著名な作家の中でも自らに走ることを義務付けている人がいる。
 その代表格といえば村上春樹さんだろう。
 文藝春秋から出版されている『走ることについて語るときに僕の語ること』は、「走る」ということに対する村上さんの経験や見解が書かれたエッセイだが、興味深いのは、村上さんが走ることと小説を書くことは似ていると述べていることだ。

 村上さんは本書において、小説家は、書いたものが自分の設定した基準に到達しているかどうかが何よりも大事であり、自分自身の心をごまかすことはできないという。その上で、小説を書くことはフル・マラソンに似ていると指摘する。

 ほかに走る小説家といえば、先日『月と蟹』(文藝春秋/刊)で直木賞を受賞した道尾秀介さんもそうである。1月23日に放送された「情熱大陸」(TBS)ではランニングをする道尾さんの姿を見ることができた。

 以前、とある作家さんにお話をうかがったとき、小説家は基本的に一人で仕事をすると語っていた。もちろん周囲にはサポートしてくれる様々な人がいるが、執筆するときは、常に自分と向き合いながら仕事をする。
 マラソンもそうである。いかに、その時の自分と向き合えるか、それがカギとなる。なぜなら、走っているのは、自分自身に他ならないのだから。

 厳しい環境に身をおき、自分自身の心と対峙する。
 走ることで、そんな小説家の厳しさを体験できる…のかも知れない。
(新刊JP編集部/金井元貴)

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