リーダーが外に攻め出ても、現場がまわるチーム作りの方法

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 チームリーダーの役割は一言で言えば、長期的に勝ち続けられるチームを作ること。
 今世の中は大きな変革期を迎えており、リーダーシップのあり方も変わらざるを得ないとは思いますが、リーダーの存在自体は、今も昔もチームの中心としてメンバーに大きな影響を与え続けていくことには変わりはないと思います。

 一方で、理想としてはあっても、リーダーがチームの長期的な利益を考えて重要顧客との関係構築やパートナー企業との交渉に多くの時間を割くことが、現実的にはなかなかできていないようです。
 また、リーダーが現場の業務に入り込み過ぎていて、目の前の業務に追われているうちに現状のやり方を疑わなくなってしまうことも問題です。リーダーは一歩引いてチーム全体を俯瞰しながら客観的な視点で運営や課題に対して対応策を考えなくてはなりません。
 そして、リーダーや特定の誰かが抜けただけでチームが機能しなくなってしまう事態になるのは避けなくてはいけません。

 状況に応じて誰が欠けても結果を出すことができるチーム。そんなチームを作るにはどのようにすればいいのでしょうか。『あなたがいなくても勝手に稼ぐチームの作り方』(岡田充弘/著、明日香出版社/刊)から、上手くチームがまわるための組織の作り方をご紹介します。

■チームの「ミッション」と「バリュー」を決めて共有する
 「ミッション」とは存在意義、達成すべき目標のこと。そして「バリュー」は価値観や行動規範のことです。「ミッション」や「バリュー」の存在は、チームの方向性を確認するときや、困ったときの拠りどころとして機能を果たします。
 また、これらを共有することで、意志疎通の齟齬を抑えることができるというわけです。

 では、どのように共有すればいいのでしょうか。例えば岡田さんが経営するカナリア株式会社では、人事制度面にこれらを織り込んでいるそうです。ほかにスターバックス・コーヒーのように、デザイン性が高く、持っていて楽しくなるようなクレド(信条)をメンバーに配布して、普段から携帯させておくのも一つの手であると岡田さんは言います。

■メンバーの「役割」と「権限」を明らかにする
 リーダーがチームを留守にしがちになると、だんだんとリーダーとメンバーの間でギャップが出てくることがあります。リーダーはもっと自分で考えて動いて欲しいと思っているのに、メンバーはリーダーの指示がないと動けない…。それではチームもなかなか動くことができません。

 そんな時、まずリーダーはメンバー1人1人の「役割」と「権限」を明らかにしましょう。つまり、それぞれに何が期待されていて、どこまでの裁量を許されているのかを明らかにするのです。これはその人をチームに迎え入れたタイミングではっきりと伝えておくべきでしょう。
 そうすることによって、リーダーがいなくても、メンバーは自分で判断し、多少の失敗を繰り返しながらも、自ら成長していけるようになるのです。

■誰か急に欠けてもチームがまわるようになる
 チームにとってメンバー全員が重要であり、いなくてもいい人など1人もいません。どんな人でも何かしらの役割を持っているはずです。しかし、急にチームメンバーの1人が入院してしまいました。そのとき、そのメンバーがやっていた仕事を誰も把握していない場合、業務が滞ってしまい、チーム全体にも大きな影響を与える可能性があります。

 チームを成長させるためには、誰が欠けてもチームがまわることが求められます。そのために、チームメンバーが抱えている仕事をいつでも他のメンバーやアウトソース先に代理対応してもらえるよう、準備を整えておく必要があります。
 このようなチームにすることで、メンバーは休暇が取りやすくなりますし、もしものときにもすぐに対応が可能となるメリットもあるのです。

 「リーダーがいなくなっても」と書かれていますが、本書は決してリーダーの価値を薄めるものではなく、チームでより効率的に成果を生み出せるための組織作りを念頭にして書かれています。
 あともう2ヶ月もすれば4月。各会社に新入社員たちが入社してくるはずです。それぞれの部署のリーダーは彼らを迎え入れ、チームを束ねなければいけません。そんなときに、こうしたチーム作りの方法は参考になるはずです。
(新刊JP編集部/金井元貴)

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