19日、ヤンキースと3年3500万ドル(およそ29億円)で契約したラファエル・ソリアーノ投手の入団会見が行われた。今回の契約はブライアン・キャッシュマンGMの反対を押し切って、オーナーが決めたことだった(1月20日付ニューヨーク・ポスト)。

 ソリアーノは昨季、レイズでアメリカンリーグ最多の45セーブをあげたが、ヤンキースではマリアノ・リベラにつなぐセットアップマンとして起用されることになる。オーナーのハル・スタインブレナーは、ブルペンの穴を埋めるためにソリアーノが必要だと判断した。

 キャッシュマンGMは「予算のことを考慮すると、ソリアーノとの契約は適当だとは思わなかった」と述べた。「ソリアーノの能力を否定しているわけではない。彼が加わって投手陣の層が厚みを増したのは確かだ。ただ、クローザー並みの金額をセットアップマンに出すことは、よいとは思わない」

 ヤンキースはクリフ・リーのために計上していた予算を、先発投手とリリーフ投手にまわすことにした。キャッシュマンはトレードで望みの先発投手を獲得できるようになるまで、忍耐強く待つべきだと考えていたが、オーナーはリベラになにかがあったときの保証としてもソリアーノを獲っておこうと考えたようだ。

 ソリアーノの契約には、3年目の選択権が選手に与えられている。つまり、リリーフよりもやはりクローザーでやりたいと思った場合、他球団への移籍を可能にするもので、代理人スコット・ボラスの判断で付け加えられたという。

 ソリアーノは「8回に投げるのも、9回に投げるのと同じぐらい大事だ。セットアップマンとしてやる準備はできている」といいながらも、リリーフで満足できなかった場合に契約を解除できる選択肢があるのはいいことだと述べた。