「迷惑をかけずに生きることは不可能である」伝説の雀士の至言

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 人生は山あり谷あり、様々なことが起こります。もちろん上り調子のときがあれば、下り調子のときもありますが、往々にして下り調子になってしまうと、人は落ち込んでしまいます。

 しかし、麻雀の世界で伝説の雀士として知られ、“雀鬼”とまで呼ばれた桜井章一さんは、「下りには下りの楽しさがある」と言います。現在は人としての道を指導する「雀鬼会」の会長として、その哲学を後進たちに伝えています。今回は、下り調子のときでも心を奮い立たせる桜井さんの名言を『ツキを呼ぶ言葉』(桜井章一/著、角川書店/刊)からご紹介します。

◆力の入った「努力」は疑え
 努力をすれば必ず報われる、だから頑張らないといけない―この言葉に対し、桜井さんは「力の入った努力というのは嘘っぽいと思う」と批判します。桜井さん自身、麻雀界で20年間無敗という伝説を残した名雀士ですが、これまで努力してきたという感覚はなく、常に「工夫」をしてきたといいます。
 努力を工夫に変えれば何事も楽しくできる。力の入った努力はどこかで必ず壊れる。力が入っていると感じたときは自分を疑ったほうがいい。無理に頑張ろうとしても、いつかは体力が尽きてしまいます。そんな風になる前に「工夫」をしてみましょう。

◆「何とかなるさ」は何ともならない
 人間が苦境に立たされたとき、「何とかなるさ」と言い聞かせたりしますよね。でも、結局何ともならないことが多いのではないでしょうか。桜井さんは「何とかなるさ」はあてのない未来に自分の気持ちをただポンと放り投げているだけだと言います。もし願いが切実なものなら、この言葉を口にする前に何らかの行動を起こしているはずです。

◆基本の1歩ですら、極めることは難しい
 麻雀の世界にも基本があります。それが「牌を切ること」です。ところが桜井さんは牌を切るという基本動作が出来ている人にほとんどであったことがないといいます。牌を切るということは「1打を切る悟り」があるということ。桜井さんでさえ、自分も切れていないと思う瞬間があるそうです。
 麻雀に限らず、あらゆる物事には基本がありますが、その基本は奥行きがあります。その基本の1歩こそが大切であり、それを身に付けることすら実は難しいのです。

◆迷惑をかけずに生きることは不可能である
 「人に迷惑をかけるな」と叱れたことがある人も多いと思いますが、桜井さんは「人は生きていることがすでに誰かに迷惑をかけている」と指摘します。人と触れ合ったり、付き合うというのは簡単に言えば迷惑のかけ合いです。だからこそ、「ごめんね」という言葉を常に用意に、迷惑が膨らまないようにしないことが肝心だと桜井さんは言います。

 あとがきで桜井さんは「ある言葉が生きてこない条件や場所というものもあれば、反対にその言葉を生かし輝かせる条件や場所もたくさんある」と述べています。

 相手の心を読む麻雀の世界で生きてきた桜井さんですが、本書に掲載されている言葉はどんな業界でも通用する言葉です。今の自分に必要な言葉を掬い上げ、言葉を有効に活用してみてはいかがでしょうか。
(新刊JP編集部/金井元貴)

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