不況によって学生たちの大手企業志向が目立ち、その一方で企業側は即戦力を重視して採用活動を行うというニュースは、近年、毎年のように耳に入ってきました。
 こうした不況による失業率の上昇や就職難にあえぐ大学生といった問題はアメリカでも見受けられます。しかし、企業側にとってはこのような状況だからこそ、どのような企業でも優秀な人材を獲得できるチャンスがあります。

 では、優秀な人材とはどのような人物であるのか? そして、優秀な人材を採用するためにはどうすればいいのか? そうした企業側の疑問について答えるのが、アメリカのコンサルタントであるリチャード・S・ディームズ氏によって執筆された“Hiring: How to Find and Keep the Best People(邦題:優秀な人材を惹きつける〜優秀な人材を採用し、雇用し続ける方法とは?〜)”(邦訳未刊行/有料Podcast番組「エグゼクティブ・ブックサマリー」にて邦訳要約版を配信中)です。

 “優秀な人材”。それはどのような人材を指すのでしょうか。
 ディームズ氏は本書の中で以下のように定義します。

 思考力や情報力、理解力を独自に組み合わせながら自分自身の持っている情報や知識を総合的に応用し、新たに発生した問題に対処していくことのできる人々

 しかし、実際のところ、最初からこうした力を身に付けている人はなかなかいません。Fast社が発行している1998年8月の月刊誌にも「非常に優れた人材は、実際のところ、なかなか存在しない」と書かれていると述べられています。
 では、そうした数少ない優秀な人材へどのようにアプローチすればいいのでしょうか。
 ディームズ氏はまず自社の業界内や世間内の位置づけをしっかりと行った上で、同じ業界内からも尊敬される会社になることを説きます。そして敬意を持って就職希望者に対応したり、地元の情報に精通したり、会社のPRとなるような話題づくりをしなければいけません。
 つまり、自らを知ることが、そして位置づけることが優秀な人材を集めるための重要な策となります。

 逆に言えば、就職を希望している人たちは、志望する業界において確固たる位置を築き上げており、評判が素晴らしい企業を探すことが求められます。つまり業界研究をしっかりと行うのです。
 「なんとなく有名だから」で決めてしまい、入ってすぐに違うと感じて本格的に業務に携わる前に会社を辞めてしまうというのも勿体ない話。企業は自分たちのPRをしっかりと行い、就職希望者はしっかりとした企業研究を行うことが大切なのではないでしょうか。
(新刊JP編集部/金井元貴)

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