「特撮映像館」、前回に続いて03年制作の平山版『魔界転生』を取り上げます。佐藤浩一の柳生十兵衛、窪塚洋介の天草四郎をあなたはどう評価するでしょうか?

90年代にオリジナルビデオとして映像化されてもいるが、劇場映画としてはこれがリメイク版といえる。
深作版よりは原作に近い内容になってはいるが、やはり窪塚演じる天草四郎が魔界衆のリーダーという点では原作をアレンジしている。もっとも転生シーンではCGも駆使して原作に近い描写が見られる。
主要な俳優陣に窪塚、佐藤、そして杉本哲太が起用されているのだが、この三人、個性的といえば聞こえはいいが、なにを演じても同じという印象がある。本作でも窪塚の天草四郎、佐藤の柳生十兵衛であり、天草四郎を演じた窪塚、十兵衛を演じた佐藤という言い方はしにくい。

映画本編は程よい緊張感で最初から最後まで一気に楽しめる。深作版も好きなのだが2時間を越える長さもあり、この平山版のほうが回数的には繰り返し見ている気がする。

81年版と同様、東映京都の制作で、特撮は特撮研究所が担当。特撮監督は佛田 洋(81年版は矢島信男)。

81年版では首を刎ねられた天草四郎が、自分の首をわきに抱える抱えるシーンもあったが、今回の窪塚は、映画冒頭で首を刎ねられ殺されるシーンはあるものの、そのほかでは首だけとなるシーンは出てこなかった。

また本作では宮本武蔵を長塚京三が演じていて奥義に達した剣術家の雰囲気をかもしだしているが、セリフの重厚感は81年版の緒形 拳に軍配が上がるのではないだろうか。

81年版では千葉真一演じる柳生十兵衛と天草四郎を演じた沢田研二に注目が集まったわけだが、本作も天草四郎を演じた窪塚洋介まずありきという印象がある。沢田研二より少年であった天草四郎に近い印象にはなったと思うが、このキャスティングがベストだと感じる人は少ないのではないだろうか。

監督/平山秀幸
キャスト/窪塚洋介、佐藤浩一、麻生久美子、黒谷友香、吹石一恵、柄本 明、中村嘉葎雄、ほか。
2003年/105分/日本

■ライター紹介
【猫目ユウ】

フリーライター。ライターズ集団「涼風家[SUZUKAZE-YA]」の中心メンバー。
『ニューハーフという生き方』『AV女優の裏(共著)』などの単行本あり。
女性向けのセックス情報誌やレディースコミックを中心に「GON!」等のサブカルチャー誌にも執筆。ヲタクな記事は「comic GON!」に掲載していたほか、ブログでも漫画や映画に関する記事を掲載中。

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