写真でわかる!レアメタル総まとめ
 日本が得意とする精密機械製造に欠かせないのがレアメタル。
 レアメタルが手に入らないと日本は困ったことになる、とここまではわかっていても、レアメタルにはどんな種類があって、どんな姿をしているか、ということはあまり知られていません。
 そこで今回は『鉱物・岩石紳士録―より深くより楽しく 身近な石から、へんな石、巨石文明の石まで』(松原聰/監修、北村裕花/イラスト、学研教育出版/刊)より、レアメタルを含有している鉱物の姿を紹介します。(写真入りの記事を見る)

■ルチル(るちる)

 ルチルからは航空機のエンジンや潜水艦、自動車部品、絵具、合成樹脂などに広く使われるチタンが採れます。
 なぜチタンが重宝されるかというと、重さが鉄の40%しかなく、しかも丈夫だから。
 その特性を生かした製品として真っ先に頭に浮かぶのはゴルフクラブですね。

■輝蒼鉛鉱(きそうえんこう)

 あまり聞き慣れない名前かと思いますが、輝蒼鉛鉱からは顔料や整腸剤などの医薬品の原料となるビスマスが採れます。
 前述のチタンは世界中で採掘されますが、輝蒼鉛鉱の産地はボリビア、オーストラリア、ノルウェー、日本など、限られています。

■菱マンガン鉱(りょうまんがんこう)

 名前の通り、マンガンが採れる重要な鉱石鉱物です。
 菱マンガン鉱は「カツブシ鉱」と呼ばれて日本でもたくさん産出し、乾電池などに使われています。

■リチア輝石(りちあきせき)

 リチア輝石の主成分はリチウム
 リチウムはリチウム電池やホウロウやガラスを作るための融剤などに使われます。
 リチア輝石は宝石としても知られており、ブラジルやアフガニスタン、ジンバブエなどで産出されています。日本では茨城県から少量産出される程度のようです。

■自然テルル(しぜんてるる)

 自然テルルは需要量・埋蔵量ともに少ないのですが、先端工業には欠かせないという、とても貴重な鉱物です。
 自然テルルからはテルルが採れ、銅や鉛などに添加されて耐酸性合金の材料になります。一般的な用途としてはガラスなどの接着剤が挙げられ、日本では静岡県の河津鉱山や北海道の手稲鉱山などで産出されています。

■褐鉛鉱(かっえんこう)

 褐鉛鉱はバナジウムの原料で、建設・科学・電気・電子など、実に幅広く使われているレアメタルですが、採掘量の90%を南アフリカと米中露が占めており、一部の国でしか手に入らない鉱物です。
 具体的には自動車の車軸やエンジンバルブ、蛍光体、電子素子などに使われます。

■クロム鉄鉱(くろむてっこう)

 クロム鉄鉱は金属クロムを精製する上で欠かせません。
 主に南アフリカやジンバブエ、アメリカなどで採掘されますが、良質なものはスコットランドの島々やニューカレドニアで採れます。また隕石の中にも含まれていることが知られています。

■輝安鉱(きあんこう)

 バッテリーの電極やアルミニウムを合金する際の添加材、ハンダ合金の材料として使われているアンチモンを採ることができるのが輝安鉱です。
 爪でひっかいても傷がついてしまうほど柔らかく、ルーマニアやボルネオ、中国などで産出されています。

 レアメタルは約30種類あり、今回紹介したものはほんの一部です。
 『鉱物・岩石紳士録―より深くより楽しく 身近な石から、へんな石、巨石文明の石まで』には、レアメタルの他にもレアアースを含む鉱物や、世にも珍しい“やわらかい石”など、さまざまな特性を持つ鉱物を写真入りで掲載しています。
 子供時代にキラキラ光る石を集めていた、という人がいたり、パワーストーンなどというものがあったり、石には不思議な魅力があるものですね。
※写真は出版元の許可を得て掲載しています。
(新刊JP編集部/山田洋介)

 
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