ふつうの家庭から、ハーバードに合格させた母の子育てとは?

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 高学歴でも高所得でもない、「サラリーマン家庭」の子どもが名門・ハーバード大学へ。それを実現させてしまったある家族がいます。そのちょっとした習慣がつづられているのが若菜幸枝さんによって執筆された『子どもがハーバードに合格!ふつうの母親のちょっとした習慣』(扶桑社/刊)です。

 本書は、若菜さんが専業主婦のときの子育ての仕方を紹介したものです。
 若菜さんのお子さんは現在、ハーバード大学大学院で教育学を学んでいます。埼玉大学教育学部付属小・中学校から、お茶の水女子大学付属高校に入学。その後、高校在学中にオクラホマ州の高校に飛び級し、交換留学をします。そして高校卒業後は、アーカンソー大学に入学。大学院にハーバードへと進学しました。
 そんなお子さんを育てた若菜さんは、いったいどんな育児・教育をしてきたのでしょうか?

■“今日さがし”から、見つけたものとは?

 若菜さんは、本書においてこのようにつづっています。

我が家は、本当に平凡な家庭で、早期からの教育など、一切考えていませんでした。そんな娘は小学校六年になって「英語を勉強したい」と言いだし、近所の塾に通うようになりました。それが初めての塾通いです。
私は、娘や息子に、「勉強しなさい」と言ったわけではありません。また、家で学校の勉強を教えたりすることもありませんでした。
でも、私は私なりに、娘への「家庭教育」をしてきたつもりです。あくまでも、それは塾などを利用した「英才教育」や「○歳からの英語教育」といったものではなく、月並みですが、子どもの「自発性」を育てるための「家庭教育」でした。


 実際に若菜さんはどんな子育てをしてきたのでしょう? それを理解するためのキーワードが、“今日さがし”です。
 小学校に上がるまでは、幼稚園の送り迎えの時、買い物に出かけた時に“今日さがし”をお子さんと一緒にやっていたそうです。

 “今日さがし”とは、「昨日と違うものを見つけること」です。
 例えば「道を歩いていて昨日は咲いていなかった花が咲いている」「セミの鳴き声が昨日と違う」といったことや、季節の移り変わり、見たことのないもの、風の音、葉っぱが紅葉していく様子など、とにかくちょっとしたことでも感じて欲しい、そう思いながら、“今日さがし”を毎日していったそうです。
 この“今日さがし”は、若菜さんのお子さんの“五感”を目覚めさせたといいます。

 また、小学校に入学するときに、若菜さんはお子さんの進学をどうしようか悩んだそうです。そして、受験をすることになるのですが、またひとつ不安が。若菜家では、受験勉強、つまり幼児教育をしてこなかったのです。

■受験勉強をしなくても大丈夫だったその理由とは?

 ところが、受験用の問題集を見て安心します。何故かというと、若菜親子が毎日やっていた“今日さがし”で、お嬢さんが知ったり、見たり、気づいたことが、同じような形で問題となっていたのです。

 例えば、問題集には
・○(まるい)かたちをつかって、えをかいてみよう
・□(しかくい)ものをさがして、いってみよう

 といったものが並んでいて、まるいものを描く問題でお嬢さんは、帽子やタイヤ、マンホール、信号機の明かりが点く部分など、次から次に描き、しかくいものなら、幼稚園のバスや窓、カバンやお店の看板など次から次へと挙げていったのでした。

 小さなことを見つけ、気づき、感じる…そういったことがお受験にも知らず知らずのうちに役立っていたのです。本書の中では、若菜さんとお嬢さんがどのように遊び、お嬢さんがどのように反応し、“五感”を研ぎ澄ましていったかが記されています。
 そして、若菜さんがやってきたことが、結果として、どのような力がついたのかが分かります。それは、“観察力”であったり、“表現力”であったり、“読解力”というものが、知らずしらずに身についていった様子が詳しく書かれています。

 子育てとは何か。いま、子育て中の方には読んで欲しい一冊です
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