ブックナビゲーター・矢島が選ぶ「2010年面白かった3冊」
 世の中にはあんな本やこんな本、いろんな本がある。そのテーマも十人十色。「感動したい本が読みたい!」「思いっきり怖い本を味わいたい」と思っても、 どんな本を選べばいいのか分からない! とお悩みの方も多いはずでは?そんなときにあなたの味方になるのが書店員さんたちだ。本のソムリエ、コンシェルジュとしてあなたを本の世界に誘ってくれる書店員さんたち。
 そんな彼らに、テーマごとにお勧めしたい本を3冊答えてもらうのが毎週水曜日に配信する、この「わたしの3冊」だ。 【「わたしの3冊」バックナンバーはこちらから】

 今回は、いつもは書店員さんに3冊をご紹介いただいているが、今回は年末特別企画として「新刊ラジオ」のブックナビゲーターである矢島雅弘さんに、「2010年、面白かった3冊」をご紹介いただいた。


◆『なぜ、はたらくのか―94歳・女性理容師の遺言』

著者:加藤寿賀
出版社:主婦の友社
定価(税込み):1260円

 「なんで働かないといけないの?」なんていう疑問を、口にしたことがある人、頭に浮かべた事がある人は結構多いのではないでしょうか?世の中が豊かになって、モノ溢れの時代になり、「明日、食べるものが無い!」という危機感はなく、サービス業が高次化して、物々交換的な商売から離れ、「顧客の役に立っている気がしない」とモチベーションが低下しがちな現代人の私たち。そんな中、この本は1915年生まれの理容師、加藤寿賀さんへのインタビューを通して、働くとは何か?という疑問に答えてくれる一冊です。職業選択の自由が、私たちの労働意欲を逆に削いでしまったのかな?とすら思えてくる「働く事が当たり前」な加藤さんの言葉に、心を打たれます。


◆『20代でリーダーになる人の「人を動かす技術」』

著者:古川裕倫
出版社:日本能率協会マネジメントセンター
定価(税込み):1470円

 20代にしてリーダー(チームリーダーや課長等々)になる人はきっと優秀な人でしょう。ですが「周囲の期待にこたえられるか不安」「職責に耐えられるか不安」と、経験の少なさ故に尻込みしてしまう人が多いのも、20代の特徴です。本書の著者の古川裕倫さんは1954年生まれのビジネスアドバイザー。23年勤め上げた三井物産からホリプロにヘッドハントされるほどの人材でした。そんな古川さんが若手リーダー向きに書いた本書は、(失礼ながら)意外と説教臭くなく、優しくリーダーの心得を説いてくれる一冊となっています。大事なのは「人の心を動かす」人間になること。メンタル面・テクニック面の両方で20代のリーダーを応援してくれる一冊です。


◆『ロジカル・プレゼンテーション―自分の考えを効果的に伝える戦略コンサルタントの「提案の技術」』

著者:高田貴久
出版社:英治出版
定価(税込み):1890円

 「論理的」に「提案」する。という、文字にすると簡単そうに思える技術を徹底的に教えてくれる一冊。ですが、これからのビジネスマンにはこういうロジカルな物の伝え方が必須の技術といえるでしょう。ストーリー+解説という非常に読み進めやすい構成をとっている本書ですが、他2冊に比べれば若干難易度は高めです。ですが、読破して損は無い一冊と断言できます。合理的、論理的な分析力を鍛えておかなければ、あなたのプレゼンや会議は無駄な時間の塊となってしまいます。もし同じ職場に「あの人、頭良いなぁ」という羨望の上司・同僚がいるのならば、この本の力であなたも同じステージに立つことができるはずですよ!

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【新刊ラジオの紹介】
ブックナビゲーターの矢島が毎回異なる本の紹介をしながら、その本や著者に関するフリートークを繰り広げるPodcasting(ポッドキャスティング)番組です。
【毎週月曜〜金曜の週5回配信中】

最新号はこちらから聞くことができます → http://www.sinkan.jp/radio/index.html

■ブックナビゲーター・矢島雅弘プロフィール
1982年埼玉県出身。
2005年よりスタートしたPodcasting番組「新刊ラジオ」のパーソナリティとして、これまで約900冊の書籍を紹介。ビジネス書から文芸、サブカルなどさまざまなジャンルの本を簡潔に分かりやすいナレーションで解説し、支持を得ている。また、インタビュアーとしても確かな腕を持っている。モットーは『難しいことを、面白く分かりやすく』。

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