年末の大掃除が近づくにつれ、気分が重くなっている人もいるのではないでしょうか? 片づけが苦手な人ほど、普段からの掃除が行き届かず、年末の大掃除も大変だからです。

 「片づけは、いきなり大きなことから手をつけてはいけません」と指摘するのは、日本初のかたづけ士・小松易さん。「小さなゴールを自分なりに丁寧に達成していくこと、自分の力に見合った片づけを繰り返していくことが、結局は大きな片づけをなし遂げる最短の道なのです」と、著書『仕事が変わる「ひとこと片づけ術」』の中で述べています。

 小松氏によれば、片づけ下手な人は「総じて自分のペースをつかめていない」のだとか。たとえば、隣の同僚が机の引き出しを30分で片づけたからといって、自分も30分で片づけられると構えていたら収拾がつかなくなった経験がある人もいるのではないでしょうか。

 そうしたことを把握するために、「15分でできる量を知っておき、単位化することをおすすめします」と小松氏。そうすれば、30分あれば2単位、1時間あれば4単位の片づけができると考えることができるから。15分で片づけられる自分のキャパシティは、バッグの中身全部なのか、それとも財布の中身くらいがちょうどいいのか。デスクの引き出しひとつなのか、その中のファイル一冊なのか。そうした目安を把握しておけば、ちょっとした隙間時間も有効に活用でき、どんどん片づけ上手になるそうです。15分で達成できる範囲を知っておけば、いつだって15分単位の小さなゴールを達成することができる。つまりそれは、片づけた状態を維持する力になるわけです。

 そこで小松氏がぜひ実践すべきというのが、「家に帰ってからの15分」を片づけにあてること。小松氏の場合、ポストの中身を確認してから、家のドアを開け、家に入ってドアを閉めたらカギを定位置に置きます。そして、靴を脱いで靴箱にしまい、まずは郵便物を持ったまま書斎に向かう。次に携帯をデスクに置いて充電し、財布から領収書などを出して専用の箱に入れたら、郵便物を全部開封し、不必要なDMなどはその場で捨ててしまう。それから寝室に向かい「お出かけかご」と呼んでいる小さなかごに腕時計や財布などを入れる。着ていたスーツや上着はクローゼットに戻し、着替えて出た洗濯物はそのまま洗濯機のところにもっていく。そうしてようやく、自分の好きなようにくつろぐのですが、ここまで長くて5分もかからないそうです。この一連の流れはすっかり小松氏の習慣になっていて、意識しなくても勝手に体が動くと言います。

 このときに重要なのは、「帰っていないつもり」でやること。「せっかく帰ってきたのに、いきなり片づけかよ」と思ったのでは疲れが倍増するので、「まだここはくつろぐ我が家じゃないから......」と自分を騙し、会社や電車の中にいるつもりでやるといいのだとか。 

 「家に帰ってから15分間は座らない」。そう決めて、さまざまなことをどんどんやっつけてしまえば、たった15分の間に、案外たくさんのことができることに気付きます。帰宅してからの15分間は、1時間にも値するような片づけのゴールデンタイムなのです。



『仕事が変わる「ひとこと片づけ術」』
 著者:小松 易
 出版社:日本能率協会マネジメントセンター
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