ブラジルにいるミランのアドリアーノ・ガッリアーニ代表取締役に電話で連絡してから、インテルの新指揮官に就任したレオナルド監督。マッシモ・モラッティ会長にとって14人目の指揮官となった同監督は、信頼するアンジェロ・カステラッツィ氏をアシスタントとし、インテルとは年俸250万ユーロの2年契約を結んだ。結果に応じて3年目も続けられるオプションつきだ。

29日に初の練習に臨むレオナルド監督だが、すでに仕事にはとりかかっている。複数の選手たちと話をしており、27日から28日にかけてピネティーナ(インテル練習場)入りするだろう。

一方、モラッティ会長はレアル・マドリーMFカカーや、元ミランのパオロ・マルディーニ氏をインテルに連れてこようと考えているかもしれない。同会長は元インテルのズラタン・イブラヒモビッチや、インテルファンのアントニオ・カッサーノがミラン入りしたことを好ましく思っていない。元インテルのFWマリオ・バロテッリ(現マンチェスター・シティ)のミラン移籍が騒がれるのも同様だ。

モラッティ会長を動かしているのは復しゅう心ではない。だが、ミランの象徴的な存在二人に対し、彼は大変な敬意を払っている。マルディーニ氏については、ニューヨークで会ってからインテル入りが話題となった。そのときは、お互いに敬意を払っているとしながらも否定されている。だが、本当に何かが生まれるかもしれない。

マルディーニ氏にどんな役割が提示されるか明確でなく、まだ話は始まったばかりという段階だ。だ。だが、確かに同氏の血にはミランカラーが流れているものの、レオナルド監督と同様に、マルディーニ氏もあまり良い形でミランを去っていない。引退のときのサポーターからの抗議や、ガッリアーニ代表取締役との関係が冷えていることから分かるだろう。マルディーニ氏はミランで仕事を続けたいと思っていたとき、ガッリアーニ代表取締役により多くを期待していた。

さらに魅力的なのがカカーの獲得だ。同選手はレオナルド監督と素晴らしい関係にある。ただ、レアルは彼に支払った6800万ユーロという大金を無駄にするわけにはいかない。今後数カ月が決め手となるだろう。まず何より、8月5日にひざを手術したカカーの回復具合を知る必要がある。

また、フロレンティーノ・ペレス会長とジョゼ・モウリーニョ監督の関係も理解しなければいけない。後者はFWカリム・ベンゼマを評価していないが、カカーに多くのチャンスを与えるかは分からない。だが、モウリーニョ監督がリーガかチャンピオンズリーグを制覇した場合、カカーが6月に売却される可能性はある。そのときはインテルが動くだろう。経営フェアプレーに合わせた新方針を乱さないよう、分割払いを提案するはずだ。

一方、インテルDFマイコンは6月から問題となっていた左ひざについて、1月に手術をしないこととなったようだ。数日前までは手術をするつもりだったが、レオナルド監督のために歯を食いしばることにしたようである。なお、インテルは1月6日の新年初戦でナポリと対戦するが、FWサミュエル・エトーが出場停止でMFヴェスレイ・スナイデルとMFコウチーニョが肉離れと、主力の一部を欠いている。