履歴書が返却されない!個人情報大丈夫?
精魂込めて作成した履歴書が、不採用通知とともに返送されてくるときこそ、むなしくなるときはありません。なかには履歴書すら返却されず、不採用通知もメールや就職サイトのメッセージだけの場合も…。一体履歴書はどこに行ってしまったのでしょうか。なぜ企業側は不採用者の履歴書を保管するのでしょうか。教えて!gooでもこんな質問があがっています。

履歴書を返却しない理由と管理について

質問者northpole5さんは、履歴書を返却しない理由がわからない。またその履歴書はどうやって管理・破棄されているのか、返却を拒まれた場合法的に触れないかを気にしています。

それに対して、3人の方から回答が寄せられました。それぞれ項目別にまとめて、現役人事の視点からウォッチしたいと思います。

■返却しない理由

   「返却するにはコストがかかる(実費と人件費)」(zivさん)

返却しない理由として、回答に共通するのはその“費用”です。あくまで企業側の視点だけで考えれば、返却してほしい気持ちはわかりますが、そこまでしていられないのが現状です。すこしでも人気の業種・職種だと、応募者数は軽く500通を超えます。そうすると、郵便返信コストだけでも、140円切手とした場合、7万円相当になってしまい、かつ返送にかかる人件費や手間を考えると、500通をとても返却していられない状態となるため、「履歴書は返却しません」となるのです。

■管理・方法

   「採用活動終了までは鍵付書庫で保管し、終了後シュレッダーする」(usikunさん)

   「返却されない物はシュレッダー行きです。不採用の人間の個人情報なんて取っておく義務ないし」(shornetさん)

保管方法は、企業によってまちまちです。新卒採用の場合だと、一年の採用活動が終わったときに一斉にシュレッダーにかけたりするところもあれば、採用者が決定した時点で一斉にシュレッダーするところも。なかには、一度落ちた人物の再応募を認めないルールの会社の場合、再応募を見つけ出すため書類をPDFデータ化して、永久保存をしているところもあります。

ちなみに私の勤務していた会社では、2か月を保管期間にしていました。傾向として、履歴書返却を求めてくる不採用者は、当然個人情報だから返却の義務があると考えているため、返却しないと告知すると、企業側が個人情報保護法などを説明しても納得しないため、私の場合は、「返却希望」があった場合のみ返却し、あえて返すことで「返してくれないのはなぜとの電話問答」を防止しておりました。そして電話がかかってこなくなる2か月後くらいをめどにシュレッダーにかけて、その後万一かかってきた場合は、「処分しました」と通知し、さすがに2か月も経ってでは返却は難しい旨を伝えてご理解していただいておりました。

■返却拒否は法的に触れないか?

   「断られただけだと難しいかも。その履歴書の個人情報が流出でもすれば話は別ですが」(zivさん)

   「おそらく触れません。履歴書はもっぱら採用選考のために用いるため、会社が応募者より“いただく”物です。用途外利用以外で法的問題は発生しないでしょう。損害額の見積も困難でしょうし」(usikunさん)

また法的にどうなのかという点ですが、履歴書は企業に届いた瞬間に、誤送でもない限り企業側に、書類の所有権が移ります。また同時に個人情報保護の義務が生じます。

したがって所有権がある以上、返却する必要はまったくないのです。しかし個人情報保護はしなければならないため、きちんと保管して「保護」するか、破棄して個人情報を第三者から「保護」するだけです。

不採用になった会社に自分の個人情報が握られているのは不快かと思いますが、たとえ返却されてもコピーをとられたら個人情報は残ってしまいますし、実際私も返却した証に、送られてきた封筒に返却日付を明記して、履歴書のコピーを中に入れてを保管しておりました。なぜなら、「返却されていない」というクレームに対応するためです。

履歴書は相手に渡ったら、原則的に返ってこない書類と考えておかなければなりません。企業側の横暴だと意見をいわれるかもしれませんが、あえて批判を覚悟で意見を述べると、逆の立場(採用側)に立てば、すべてを返送することこそ非現実的ではないかと思うのです。

桜井 規矩之左右(Kikunozou Sakurai) →記事一覧

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