ダライ・ラマ法王に“人生相談”、何を相談しますか?

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 ダライ・ラマ法王(14世)、言わずと知れたチベット仏教の最高指導者です。15歳から政治と宗教の両面で国を支え続け、1959年にインド・ダラムサラに亡命政権を樹立し、1989年にはノーベル平和賞を受賞されました。
 そんなダライ・ラマ法王に人生相談をしたら、どんな答えが返ってくるのでしょうか。

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 今年6月、「ダライ・ラマ法王を囲んで<生きる意味>を語り合う」というテーマのイベントが横浜で開かれました。そこでは、一般参加者から「生きるってどういうことですか?」「愛とは何ですか?」という精神的なものから、池上彰さんからの「格差社会に関する意見」「チベット情勢について」など、国際的な質問が飛び交いました。
 その時に交わされた質疑応答が、講談社から出版されている『ダライ・ラマ法王に池上彰さんと生きる意味について聞いてみよう』にまとめられています。

 では、本の中から、イベント参加者の質問とダライ・ラマ法王の応答の一部を紹介します。

Q1、人間はすべて平等なのでしょうか?

≫ダライ・ラマ法王の答え――
A、私たちはみなひとりの人間です。誰しも苦しみの人生ではなく幸せな人生を望んでいます。時に執着や怒りを感じますが、それを抑え、愛や慈悲の心を高める努力もしています。こう見てみると違いなんてありません。つまり単純に考えれば、どんな人もみんな同じ人間なのです。

Q2、正直であることってどういうことですか?

≫ダライ・ラマ法王の答え――
A、利己的にならないということ。自分=他者であると考えられること。
自分の幸せを願うように、他の人も幸せ望んでいると思えれば<自分と他者は同じ>であることが分かります。自分=他者ならば、他者を騙したり危害を加えることはしたくないはず。そう理解できると、他者の幸せについて考え、思いやりや尊敬の気持ちを持って心を開くことができ、自然に正直になれるはずのではないでしょうか。

Q3、許すとはどういうことですか?許すための第一歩とはどんなことですか?

≫ダライ・ラマ法王の答え――
A、「忘れる」と「許す」は似ているようで違います。相手の間違いや不快な行為で嫌な気持ちになることがありますが、それを忘れようとしたり相手を否定したりせず、心を開いて受け入れてください。相手を無罪放免にすることではなく、負の感情だけを手放し自分を自由にする手段、それが「許し」です。

 このように、人間にとって大切なこと、忘れがちな思いやりの気持ちに気づかせてくれるあたたかい言葉があふれています。
 それだけではなく、「日本人の欠点」について問われたことにも答えています。

Q4、日本という国や日本人の欠点はどんなところだと思いますか?

≫ダライ・ラマ法王の答え――
A、あまりにもフォーマル(形式的)過ぎるときがあること。
ある異教徒間会合に出席した時、日本のある僧侶が、厳粛で威厳のある姿で立っていました。しかし突然、数珠の糸が切れてしまったのです。しかし、周りが心配するなかその僧侶は何事もなかったかのように振る舞っていました。そんなときは形式など気にせず、落ちた玉を拾えばよいと思います。
もう一つは、お寺などで昼食に招待される時、精進料理のそれぞれ量の少なさに「あああ、今日はお腹が空くな」と思ってしまうことです(笑)

 他にも、「仏教と化学にはどんな関係がありますか?」や「勝ち組、負け組みという言葉をどう思いますか?」「ダライ・ラマの生まれ変わりであると受け入れられたのはいつですか?」といった色んな質問が出てきます。その一答一答にダライ・ラマ法王の「器の深さ」が滲み出ていましたし、時折混ぜるジョークからはお茶目な面が垣間見え、一層魅力的な人物にうつりました。

 質問の中には池上さんからの質問もあります。ジャーナリストらしい、多くの人が気になっているであろう内容なので見落とさないよう読んでほしいと思います。
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