そろそろ更年期かな、と最近不安になり始めている。女の曲がり角は初潮とお肌と閉経。粛々と生き進むしかない。
 内澤旬子といえば『世界屠畜紀行』(解放出版社)のベストセラーが記憶に新しいイラストレーターである。本の雑誌の熱心な読者であれば、高野秀行・宮田珠己とともにエンタメ・ノンフ文芸部の一員であることも知っているだろう。パキパキと気風のよい姐さんだと思っていた。
 新刊『身体のいいなり』は、世界中を駆け巡る彼女の闘病記。幼い時から病弱で、生まれてからずっと健康だと思ったことはないと語る。具合が悪いのが常態なので、弱音も吐かずに好きな仕事をしつづけていた。
 しかし38歳で乳がんに罹っていることを知る。くよくよなんかしてられない。病院に医師に配偶者に同病者に怒り、猛然と仕事と格闘していく。気がつけばなぜか健康に。
「災い転じて福となす」これからもますます突っ走って欲しい。

(東えりか)







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