不治の病の宣告、実際に病気なのは何%?

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 もし1000人に一人がかかる不治の病があったとします。99%確実な検査を受けて陽性反応が出てしまったら、誰でも不安になるのではないでしょうか。しかし、数学の確率論の観点から考えてみると、実際に病気にかかっている確率はそれほど高くはないことがわかります。
 今回は『やさしくわかる数学のはなし77 ゼロ、虚数からリーマン予想までまるごとわかる数学ガイド』(岡部恒治/監修、学習研究社/刊)に掲載されている例をご紹介します。

 例えば10万人がこの病の検査を受けたとすると、「1000人に1人がかかる病」です
から、100人が病にかかっていて、99900人はかかっていないと考えられます。

 また、病にかかっている100人のうち、検査で陽性反応が出る人は、「99%確実な」検査ということで99人(病にかかっていて、検査でも陽性の人)だと仮定できます。一方で病にかかっていない99900人のなかにも、検査の1%の間違いにより999人に陽性反応が出ると考えられます(病にかかっていないのに、検査の間違いで陽性の人)。

 よって、検査で陽性反応が出る人の数は10万人のうち、1098人(99+999)ということになります。

 そのうち、本当に病にかかっている人は99人なので、99%確実な検査で陽性反応が出た人のうち、本当に病にかかっている人は1098分の99で、約9%に過ぎないのです。

 今回のお話のように、検査を受ける前に病気である確率(1000人に1人)から、検査後に病気である確率(約9%)を求める時に使われるのが“ベイズの定理”で、迷惑メールのフィルタリングなどにも活用されています。

 「99%確実な検査」というところだけ見ると、絶対病にかかっていると思いこみがちですが、実際にかかっている確率は案外低いことがわかります。
 数には騙されないようにしたいものです。
(新刊JP編集部/山田洋介)


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