超話題作『KAGEROU』を読んでみた【斉藤アナスイの本棚】

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水嶋ヒロ(齋藤智裕)の小説、『KAGEROU』が本日15日ついに発売。ポプラ社小説大賞受賞で大きな話題となった本作ですが、実際のところどうなのでしょう。ということで、ワクワクしつつ本屋さんへ。しかし1軒目売り切れ、2軒目も売り切れ…。43万部発行とも聞いていたので予約はしなかったんですけど、ちょっとイヤな予感が…。いや、本当に売れてるんですね。そういえば、うちのお母さん(ミーハー)も「『KANABUN』ってもう発売されたの?」とか言ってたなぁ。そして3軒目、大きめの本屋さんに行ったらようやくありました。1470円、さっそく購入です!あー買っちゃった!わくわく!



読みやすい文章でビックリ「命」「自殺」「黒服」「廃墟」といったキーワードが事前に発表されていたので、「『笑ゥせぇるすまん』をすげーつまんなくした、悪い意味でねっとりした感じかなぁ」「あれ、俺が中学生のときにこっそり書いてた小説パクられた?」、と思っていたら…。意外や意外、文章は会話文中心で軽い。それも「イギリスならジンだな。イギリスジン、なんちゃって」(P22引用)、「まさかマッカーサー、でまかせで負かせ」(P231引用)などなど、素敵なギャグが散りばめられているので、サクサク読めます。それ自体が面白いかは別として、このようなギャグを水嶋ヒロが一生懸命考えたと思うと、軽くご飯3杯ぐらい食べられそうな気がしますね。また、ページに詰め込まれた文字数も少ないため(38文字×14行)、普段小説を読み慣れていない人にも丁度いいんじゃないでしょうか。ちなみに僕は、読み終えるまでに2時間かかりませんでした。

で、その内容は?ネタバレしないために思いっきりボカしますが…。内容自体は、どこかで見たことのあるような、ないような。でも、ちゃんと小説してます。筋も通ってるし、前述のギャグも意味を持っている。amazonなんかではすでにボロクソの評価も多いようですが、別にそこまで言わなくても…という気もします。少なくとも僕は、普通の小説だと思いました。やっぱり出版までの、例の経緯が良くなかったんですかねぇ…。KAGEROUで陰労、なんちゃって。

この先どこまで売れるのか発売時で43万部。村上春樹の『1Q84』(25万部)を超えた『KAGEROU』。果たしてこの先どこまで伸びるのでしょうか。ちょっと調べた所、この本買切(本屋側から返品不可)なんですってね。僕昔本屋で3年くらいアルバイトしてたんですけど、買切の本が売れないのってリアルに困るんですよね。まぁこの勢いなら大丈夫だと思うんですけど。ただ買切は、売れたら書店側の取り分が多くなるっていうメリットも。書店にとっては、ハイリスクハイリターンなこの制度。『KAGEROU』は書店の救世主になれるか、それとも負担になってしまうのか。この先ちょっと注目ですね。


(テキスト:斉藤アナスイ)

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KAGEROU
ポプラ社

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