「命をかけろ」とか他人に言ってはいけない件

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今回は西村博之さんのブログ『ひろゆき日記@オープンSNS』からご寄稿いただきました。

「命をかけろ」とか他人に言ってはいけない件
先日、ソフトバンクの孫さんが、『Twitter』で書いていたことに絡んでみました。

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孫氏は「目の前に超えられない壁が在った時、貴方ならどうしますか?」と問いかけ、その答えとして「その壁は命をかけても突破すべき壁かを真剣に悩め。腹が決まれば命をかけよ」とつぶやいた。

だが、ひろゆき氏は「ホントに命を懸けるべきことは世の中には無い。そう思い込んでるときは、余裕が無いか洗脳されてるときかと」と、独特のクールさで反論した。
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「SB孫Vs.ひろゆき“命をかけることは世の中にない”」2010/12/11『日刊アメーバニュース』
http://news.ameba.jp/yucasee/2010/12/93945.html

“命がけ”というのは、言葉のあやで、ホントに命を賭けるわけじゃないとか、大人な意見もありますが、言葉のアヤだと解釈できる大人な人は、好きに受け止めればいいと思うんですよね。

さて、先月のニュースですが、資格試験の最高峰の一つである公認会計士試験の合格発表がありまして、2041人が合格しました。そのうち、監査法人に就職できるのは、800人程度だそうです。んで、“公認会計士”という資格は、監査法人で2年以上の勤務をしないと、名乗れないのですね。

何年も勉強して、試験に合格したけど、公認会計士になれない人が50%もいるということです。

試験に合格したのに、公認会計士になれなかった人たちに足りなかったのは、努力ですか?

不況の昨今ですが、全体での完全失業率は5.1%です。
若者世代の15〜24歳完全失業率は、9.1%です。

完全失業率というのは、学校に行ってる人や、働く意思のない人や主婦などを除いて、働きたいと思っていて、仕事を探しているけど、ほんとうに仕事がない人の割合です。

15〜24歳のうち、10人に1人は失業してるわけですが、足りないのは、努力ですか?

ちなみに、日本の自殺者のうち、経済的問題で自殺する人は増えています。

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原因・動機が特定できた自殺者2万4434人のうち、“経済・生活問題”が前年比13.1%増の8377人。具体項目では、“生活苦”が前年同期比で 34.3%増の1731人、“失業”が65.3%増の1071人とそれぞれ大幅に増加した。また、“事業不振”も1254人。
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「昨年の自殺者数3万2845人“失業・生活苦”が3割」2010/5/13『産経ニュース』
http://sankei.jp.msn.com/life/welfare/100513/wlf1005131025001-n1.htm

統計的に、失業率が増えると自殺者数も増えるのですね。

経済的問題での自殺というのは、自殺の理由のうちの2位なのですが、1位の理由は、“健康問題”です。んで、健康問題で自殺する人のうち、うつ病で自殺する人は6949人で、もっとも多い理由です。10万人当たりの自殺者数を示す“自殺率”は、20歳代で24.1、30歳代で26.2と、統計開始後最高を記録したそうです。

何かの問題の対処法として、自殺を選ぶ若者の割合は、過去最大です。

ということで、、、

今の日本は、本人の“努力”とは、全く関係のない事情で、失業してしまう社会です。

過労死という言葉は英語の辞書に載っている日本固有の現象です。

日本は、経済的問題で人が本当に死んでしまう社会です。

そして、若者の自殺は増えています。

越えられない壁に、命を賭けるよりも、だらだら生活する心構えを持ったほうがいいと思うんですよね。

んで、孫さんは影響力の大きい人ですし、ソフトバンクグループには社員が2万人いるそうです。仕事に命を賭けろと言われて、本当に命を賭けてしまう人がいないとは断言できないかと。。。

ってことで、命令ができる地位の人は、「命をかけろ」とか、他人に言っちゃいけないと思うのですよ。

執筆: この記事は西村博之さんのブログ『ひろゆき日記@オープンSNS』からご寄稿いただきました。

文責: ガジェット通信

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