労働政策研究・研修機構の「仕事特性・個人特性と労働時間」調査結果によると、限られた人員で多くの業務を行っている職場の状況が明らかになった。顧客対応・会議の多さや上司が残業を当然と考えていることによって、さらに労働時間が長くなる傾向にあることが分かった。

 「所定労働時間を超えて働く」理由を聞いたところ、管理職、非管理職ともに、第1位は「仕事量が多いから」(管理職63.9%、非管理職62.5%)で、第2位は「予定外の仕事が突発的に飛び込んでくるから」(管理職36.0%、非管理職31.2%)となった。

 その他の回答では、「人手不足だから」「自分の仕事をきちんと仕上げたいから」「仕事の締め切りや納期にゆとりがないから」「仕事の性格上、所定外でないとできない仕事があるから」が管理職、非管理職ともに2割を超える回答になっており、限られた人員で、一人ひとりが多くの業務を行っている職場の様子が明らかになった。

 「仕事の性質」を聞いたところ、管理職、非管理職ともに、「取引先や顧客の対応が多い」「会議や打ち合わせが多い」に「当てはまる」回答者は、「当てはまらない」回答者に比べて月間労働時間が10時間以上長かった。

 さらに、「上司の性質」を聞いたところ、管理職、非管理職ともに、提示した9つの選択肢の全てで、「当てはまる」回答者は、「当てはまらない」回答者に比べて月間労働時間が10時間以上長かった。

 9つの選択肢は次の通り。「必要以上に資料の作成を指示する」「必要以上に会議を行う」「仕事の指示に計画性がない」「指示する仕事の内容が明確でない」「終業時刻直前に仕事の指示をする」「残業することを前提に仕事の指示をする」「社員間の仕事の平準化を図っていない」「つきあい残業をさせる」「残業をする人ほど高く評価する」
 
 特に、非管理職では、上司が「残業することを前提に仕事の指示をする」「つきあい残業をさせる」に「当てはまる」回答者は、「当てはまらない」回答者に比べて月間労働時間が30時間以上も長くなっている。

 同調査は、2010年1月時点もしくは1カ月間の状況について、管理職と非管理職合計1万人を対象に実施し、8761人から回答を得た。

【注目調査】高業績企業は“柔軟な雇用形態”を活用
リーディングカンパニーで進む「業務構造改革」の現場
正社員が「不足」に転じる、半数の事業所で中途採用を実施

日本人材ニュースHRN」は人材採用・人材育成の専門誌。「中立公正」「確かな取材活動」で情報提供を行っています。