■第11試合 UFC世界ウェルター級選手権試合/5分5R
[王者]ジョルジュ・サンピエール(カナダ)
Def.5R終了/判定
[挑戦者]ジョシュ・コスチェック(米国)

スクリーンに館内の通路を歩くコスチェックの姿が確認されただけで、ブーイングがわき起こる館内。ライトが落とされると、反対にGSPへの大歓声が発生する。かつて見せたことがないほど、厳しい表情のGSP。対するコスチェックも、さすがに試合直前には神妙な顔つきになっている。

左ジャブから、いきなりダブルレッグに成功したGSP。試合前の言葉通り、コスチェックもすぐに立ち上がる。再びスタンドの打撃戦になると、コスチェックが前に出てきたところでGSPがダブルレッグを狙うが、これは尻もちをつかせるにも至らない。

左ジャブ、左ローを繰り出すGSP、コスチェックが大きな振りの右フックを見せる。すぐに組みに行ったGSPを止め、ヒザを突き上げたコスチェック。コスチェックは真正面に回り込むが、GSPの右がヒットする。

ジャブから左を見せるGSPは、力を入れた打撃を繰り出す。これが打撃戦のためのパンチか、テイクダウンのための打撃か。右と右が交錯し、再び両者が距離を取ったところで王者の左ジャブが挑戦者の端面を捉える。

と、ここでダブルレッグを仕掛けたのはコスチェックだ。残り1分でGSPをケージに押し込む。差し返せないGSPに対し、コスチェックはダブルレッグに切り替えると、ついにテイクダウンに成功する。背中をマットにつけたGSP、残り10秒をトップで戦い終え、(アテにはならいが、今の傾向だと)コスチェックがポイントをとってもおかしくない1R終盤戦だった。

2R、右目の周囲を大きく腫らしたコスチェックに、GSPが左ローを放つ。左からの攻撃に神経質にならざるを得ない挑戦者だが、その左のスーパーマンパンチが軽く顔面をかすめる。2万3000人の声援を背にし、GSPは左インロー、左ストレートをヒットさせる。

コスチェックの右フックをバックステップでかわし、左から右を打ち込むGSPは、やはり左を中心に打撃を放ち、この3分間で1度もテイクダウンを狙わない。GSPの蹴り足を掴んで、テイクダウンを狙ったコスチェックだったが、GSPはスタンドをキープし、さらに左ジャブ、左ローを放っていく。

コスチェックの右を受け、すかさず右を返したGSPは、いつものように右ではなく左へ左へ回り、死角に入ろうと動きを続ける。さらにサウスポーにスイッチし、左ハイを見せるなど、GSPが攻め、コスチェックは終始守りの姿勢で2Rを消化した。

「待ち過ぎだ」とセコンドのボブ・クックの激を受けたコスチェック。互いに左を伸ばす3R序盤、コスチェックになくGSPにあるのが、左右のローキックだった。コスチェックの前進に、左へ移動したGSP。ここでテイクダウンを狙ったが、コスチェックはケージを背にしてワキを差し返すと、態勢を入れ替える。

再び態勢を入れ替え、コスチェックをケージに押し込んだGSPは、ダブルレッグへ。ここを耐えきる挑戦者。左ワキを差しあげたコスチェックの動きで、バランスを崩しかけたGSPが距離を取る。左ローを奥足に蹴り込むGSPは、攻撃を散らしてコスチェックを混乱させる。

頭から前に出たGSPだが、組みついてもまだテイクダウンを奪えない。脇を閉じたコスチェックは、ケージを背にした状態が続いているので首相撲など仕掛けたいところ。ここで距離を取った両者、コスチェックのダブルレッグをかわしたGSPは、左ジャブを繰り返し右ローで攻撃して、3Rを終えた。

インターバル中にドクターチェックを受けたコスチェックの右目は大きく腫れ上がっている。視界が塞がれつつある挑戦者に、意表をつくように右ローを繰り出すGSP。と、ここで組みついてバックへ回り込むと、コスチェックが足関節へ。体を捻って、トップを取ろうとしたGSP、コスチェックはすかさず立ち上がって胸を合わせる。