角川書店が東京アニメフェアへの出展中止!「東京都青少年健全育成条例改正案」に反発

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角川書店の社長である井上伸一郎氏が、twitterで『東京国際アニメフェア』への出展を中止する発言をし、大きな話題となっている。

その発言は12/8(水)夕方に公開された、次のような内容だ。

さてこの度、角川書店は来年の東京アニメフェアへの出展を取りやめることにいたしました。マンガ家やアニメ関係者に対しての、都の姿勢に納得がいかないところがありまして。
(@HP0128 / 井上伸一郎氏のtwitter上での発言)

『東京国際アニメフェア』は2002年から開催され、今年で10周年を迎える。文字通り、アニメーションや日本のマンガ文化を中心に盛り上がってきた大イベントである。

毎年3月ころに行われるこのイベント、発足当初は5万人の来場者だったが、昨年は13万人を超える来場者を数え、まだまだとどまるところを知らない勢い。出展者数をみると2010年では244と倍以上に膨れ上がっている。また、海外からの来場者数は開催当初から5倍以上に増え2010年では1200人あまり。日本のコンテンツ産業への注目度がこうした数字からもうかがい知れる。

本年の『東京国際アニメフェア2011』は、平成23年3月24日から4日間、東京ビッグサイトで開催予定。

その実行委員長は、あの石原慎太郎・東京都知事

知事は、先日も「東京都青少年健全育成条例改正案」に関連し、「子供だけじゃなくて、テレビなんかにも同性愛者が平気で出る」「日本は野放図になり過ぎている。」などと発言し、ネットでは大きな反発や話題を招いている。

加えて副都知事でもある猪瀬直樹氏も、twitterでこんな発言をしている。
inose_tweet02
マンガの関係が好きな人のなかには人生が行き止まりと感じている人が多いという印象を受けます。生きている女を口説きなさない。瞬間、瞬間、言うことが予想外に変わるから、そのほうがおもしろくて未知で愛おしいよ。
(@inosenaoki / 猪瀬直樹氏のtwitter上での発言)

このような発言を見る限り、東京都の代表たちは、マンガを読むこと、あるいはマンガをはじめとした表現そのものに寛容であるとは言いがたいようだ。

石原氏は自身の小説「太陽の季節」の中では、“勃起した陰茎を外から障子に突き立て”るなどの過激な性的表現で、文壇で話題となった人物である。このような表現を行ってきた人間が、一方で表現の規制を行おうとしている点も、大きな批判の一端となっているようだ。

こうした流れを見ていると、角川社長・井上伸一郎氏の『東京国際アニメフェア』出展辞退は止むを得ない決断と言えよう。ネット上でも、今回の判断に賞賛の声が見られる。

・いい抗議だ
・角川書店の勇気、応援する!
・井上社長は、アニメや漫画という日本が誇れる文化愛に溢れるすてきな方です
・角川よくやった。
・角川△(さんかっけー)
・これ、マジで他の企業も追随して欲しいわ


賞賛の声に対して、井上氏は次のように述べている。
kadokawa_tweet02
思いがけず多くの方から応援のお言葉をいただきました。有り難うございます。お一人ずつお返事出来ず申し訳ありません。蟷螂(とうろう)の斧かもしれませんが、今後も頑張ります。
(前出:井上氏のtwitter上での発言)
※蟷螂(とうろう)の斧:力の弱いものが、自分の力量も省みずに、強大なものに立ち向かっていく例え

表現は、適切な対象に正しく届けられるべく、年齢認証やゾーニングが必要であるのは言うまでも無い。

しかし、今の都政に垣間見えるダブルスタンダードは疑問だ。井上氏の今回の決断や、クリエイターやその周囲の反発は起こるべくして起きた、自然なものなのかもしれない。

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