バーゲンセールは“宣伝広告費”? 安売りのカラクリとは

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 2010年も残り1ヶ月をきりましたが、例年この時期に話題になるのが“年末商戦”です。家電量販店をはじめ、家具店や洋服店など、様々なお店がバーゲンセールを実施します。

 このバーゲンセール、私たち消費者にとっては安く商品を買えるということもあり、すごくありがたいものですが、経営者側にとってみれば、赤字も覚悟のものも少なくないはず。では、どうしてバーゲンセールを行うのでしょうか。

 バイヤーでもあり調達・購買業務研究家の坂口孝則氏は新刊『1円家電のカラクリ 0円・iPhoneの正体』(幻冬舎/刊)において、バーゲンセールは“宣伝広告費”であるといいます。

 例えばバーゲンのチラシや宣伝をきっかけにそのお店の存在を知ったりしたことはありませんか? また、なかなか行く機会がないお店でもバーゲンというきっかけがあればお店に行く動機が生まれます。つまり、バーゲンセールはお店を知ってもらい、お客を引き寄せ、次回以降も来店してもらう機会を創出することができるのです。

 それだけではありません。バーゲンセールのたびに、つい買う予定のなかったものまで買ってしまうことはないでしょうか。これはお店側にとっては非常に重要なことで、たくさん商品を買ってもらうことで、商品1点あたりにかかる“固定費”の削減が可能となるのです。
 固定費とは店員の給料や店舗の賃貸費、光熱費などの「固定」的なコストのこと。売り上げが3割落ちたからといって、店舗の賃貸料が下がることはありません。だから「固定」なのです。

 坂口氏は、どんな商品でも、一度は使ってもらわないことには良さは伝わらない。値引きしたとしても、それは宣伝広告費に使ったと考えるのだと本書で述べます。

 赤字販売、フリー経済など本書には今の日本経済で起きている様々な事例が書かれていますが、その事例のいずれも結果的には消費者の生活に影響してくること。経済の裏側を勉強していて損はないはずです。
(新刊JP編集部/金井元貴)

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