2010年もそろそろおしまい。PHPの文庫雑誌〈文蔵〉11月号の〈「ゼロ年代」の名作100選〉はじめ、00年代(2000年〜2009年)をふりかえる企画があちこちで目立つ1年だったが、SF方面でも、『SFが読みたい! 2010年版』で「ゼロ年代SFベスト30」が発表されたほか、『ゼロ年代SF傑作選』(ハヤカワ文庫JA)や『ゼロ年代日本SFベスト集成』2巻(『〈S〉ぼくの、マシン』『〈F〉逃げゆく物語の話』創元SF文庫)がまとめられている。
 この9月には、紀伊國屋書店新宿本店で、「今読みたいSF100」と題するフェアが開催された。対象作品は"2000年以降に刊行・復刊・文庫化されたSF/SF的小説100作"ということで、つまり"ゼロ年代"に出たSFのフェア。ラインナップは公式サイト(http://bookweb.kinokuniya.jp/bookfair/sf.html)に発表されているとおり。面白いのは、期間中の売り上げベスト10まで発表されていること(http://booklog.kinokuniya.co.jp/pickwick/archives/2010/11/sf100.html)。ベスト5のうち伊藤計劃が3作を占める圧倒的な人気だが、マイクル・コーニイ『ハローサマー・グッドバイ』、ジョン・クロウリー『エンジン・サマー』と、70年代SFの名作の復刊タイトル2作が2位と6位にランクインしているのが目を引く。タイトルはそれなりに知られているが、部数が少なくて店頭で目にする機会が少ない作品が強いというということか。
 残念ながらこのフェアは9月いっぱいで終了してしまったので、ほぼ同じレギュレーションで(ただし、復刊・文庫化はのぞく)「ゼロ年代のSF100」を勝手に選んでみた。


■「ゼロ年代SF100」(大森望選)
http://www.webdoku.jp/newshz/ohmori/page/20101126.html


 伊藤計劃やテッド・チャンからSFを読みはじめて、次になにを読めばいいかと思っている読者諸氏や、"なんか最近SFが盛り上がってるみたいだから、フェアでもやってみるか"と検討中の全国書店員のみなさまのお役に立てばさいわいです。リストの一部または全部を(使えるものなら)どんどんご自由にお使いください。

(大森望)







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