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【U-21日本×U-21UAE】 関塚ジャパン 見事な金メダル獲得

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■ 決勝戦

広州アジア大会の決勝。初の金メダルをかけてU-21日本はU-21UAEと対戦。UAEは2008年のU-19アジアユースを制覇したメンバーが中心となっている。日本は<4-2-3-1>。GK安藤。DF實藤、鈴木、薗田、比嘉。MF山口、山村、水沼、東、山崎。FW永井。準決勝と同じスタメンとなった。

試合の前半はUAWペースとなる。6試合目となる日本は前線の動きが鈍くて、なかなかチャンスを作れない。守備ではUAEのセットプレーで何度かピンチを作られる。日本はFW永井が何度か裏のスペースに飛び出してシュートを放つが決められない。前半は0対0で終了する。

後半もUAEがペースを握る。日本は劣勢となって、決定機を作られるが、イラン戦に続いてポストに救われて失点をしない。後半半ばを過ぎると、UAEも疲れてきて日本もボールを持って攻撃できるようになる。すると、後半28分にショートコーナーからMF水沼のクロスをファーサイドのDF實藤がトラップから見事な右足のシュートを決めて先制点を奪う。

結局、そのゴールを守った日本が1対0で勝利。見事に金メダルを獲得した。

■ 初の金メダル

大会前は主力と目されるメンバーのほとんどが招集されずに、苦戦が予想されたが、試合を経るごとにたくましくなった日本がUAEを下して金メダルを獲得した。疲労のためか、決勝トーナメントに入ってからは相手にボールを支配される試合が続いて、この試合もUAEにボール支配率では劣ったが、GK安藤を中心にゴールを許さなかった。ツキもあったが、ツキを呼び込むだけの守備が出来ていたのも事実であり、文句なしの金メダルといえる。

2010年のロンドン五輪まであと2年を切っていて、チーム作りも前回の北京五輪と時と比べても遅くなっており、不安であったが、これでチームとしての方向性は固まったといえる。当然、メンバーの入れ替えはあるはずで、今回の優勝メンバーのほとんどが外れる可能性もあるが、どういった選手が求められるのか、どういったサッカーを目指すのかは、明らかになった。

■ 関塚監督の手腕

川崎F時代はあと少しのところでタイトルを逃すことが多く、「勝負弱い」というイメージも付き始めていた関塚監督であるが、見事なチームを作って金メダルを勝ち取った。今回は主力を招集できなかったが、言い訳をすることなく、招集可能なメンバーで、かつ、わずかな準備期間でチームを作ったことは素晴らしいとしか言いようがない。

前回の五輪を率いた反町監督も新潟や湘南で実績のある優れた監督であるが、やはり、川崎FというチームをJ2からJ1のトップレベルのチームに引き上げた手腕は並のものではない。U-19やU-20を含めて、これまでの若年層の代表監督は力不足の人が多かったが、日本でもトップクラスの指導者がチームを作ると、不利な条件でもこれだけのチームが作れるというのは、驚きでもある。

■ 決勝ゴールは實藤

決勝ゴールを決めたのは高知大学のDF實藤。来シーズンからの川崎F入りが決定しているが、地方の大学生であるDF實藤が苦しい時間帯にゴールを奪ったというのもドラマチックだった。左サイドからのクロスに対してUAEのマークが甘くなってDF鈴木とDF實藤の二人がフリーになって、DF鈴木がうまくスペースを作ってDF實藤が右足を振りぬくと、豪快にネットを揺らした。

今大会はサイドバックの二人が大学生で、鹿島のDF當間、千葉のDF鎌田というプロの選手もメンバーに入っていたが、関塚監督はDF實藤とDF比嘉を抜擢。攻撃では少し精度が劣る場面もあったが、守備では粘り強い1対1で穴を作らず、期待以上のプレーを見せた。

■ ボランチの山口

前半から攻め込まれた日本だったが、後半になると中盤でボールが持てるようになってチャンスも作るようになったが、中でもボランチのMF山口のパフォーマンスが際立っていた。この日は左サイドのMF山崎が不調で、UAEの守備網に引っかかってボールを失うシーンが多く、MF東もいつもの運動量はなく、1トップのFW永井が孤立するシーンが多かったが、ボランチのMF山口のところでボールを奪えるようになって、そこからの的確なパスでチャンスが作れるようになった。

今大会は5ゴールで得点王のFW永井、左サイドから仕掛けて貴重なゴールを奪ったMF山崎の貢献度が高かったが、うれしい誤算というべきか、MF山口が試合を重ねるごとに自信をつけていって、パス回しの中心になっていった。単につなぐだけでなく、鋭いパスを前線に送ることも、決定的な勝負のパスを送ることも、ドリブルで仕掛けてファールを奪うことも出来ていた。この7試合でもっとも成長した選手といえるだろう。

■ ロンドン五輪の予選

アジア大会は予想外の金メダルという結果に終わった。大学生とJ1、J2の控えメンバーが中心であるが、7試合をこなすことで、個々のレベルアップも出来て、最高の結果を得たということで、自信もつかんだだろう。MF山口、DF鈴木、DF安藤、GK安藤といったセンターラインの選手は所属クラブではあまり出番がなかったが、この大会を機にチームでもチャンスをつかめれば幸いである。

次は、ロンドン五輪の予選が待っている。主力と目されている選手が入ってきて、戦力は確実にアップするだろう。今回は招集を見送られた選手にとっても、金メダルというのは刺激になっているはずである。また、MF東やMF水沼といった所属チームでレギュラー格だった選手を送り出したチームも、これだけタフな舞台で貴重な経験を積んでチームに還元してくれれば、送り出した甲斐もあると思えるだろう。この金メダルは日本サッカーにとっては大きな結果であり、好循環を生み出すものとなるだろう。

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