元早稲田探検部の作家といえば、最近では高野秀行が一番有名だろう。辺境作家と自ら名乗り、UMAを探して東へ西へ。先日も中東を旅してきたようだ。(辺境・探検・冒険ブログ http://www.aisa.ne.jp/mbembe/
 しかし、そんな過酷な旅を続けてきたせいか、彼は頑固な腰痛に悩まされてきた。その苦闘の記録が本になった。『腰痛探検家』(集英社文庫)をによれば、その痛みはかなりのもので、生活全てに支障をきたし、腰痛のせいで家庭内の不協和音も聞こえるほどになった。
 そこで、正に腰を据えて腰痛退治に取り込むのだが、意外にも生真面目なため必要以上にのめりこんでしまう。「過ぎたるは及ばざるが如し」って諺、知らないのかなあ。それだからこそ、この本を書くことが出来たわけではあるけれど。
 それにしても腰痛もジャングルも奥が深い。「分け入っても分け入っても青い山」ならぬ、腰の痛み。山頭火なみに苦しむ高野さんに同情しつつ、情けなさにこっそり笑ってしまう。同病相哀れむ方々、ぜひご一読を。ただし、必ず治るなんて、どこにも書いてありません。

(東えりか)







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