英語習得は本当に必要か?

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 グローバル化という名目で、日本にも英語習得の波が押し寄せています。
 楽天やファーストリテイリングなど社内の公用語を英語とすることを決めた企業も表れ、今後さらにこの傾向は顕著になっていくはずです。

 現在の英語偏重ぶりを、立教大学教授の鳥飼玖美子氏は、著書『「英語公用語」は何が問題か』(角川書店/刊)のなかで、「英語帝国主義」だとして、警鐘を鳴らしています。
 
 英語が便利な言語であることは間違いなく、習得しておくにこしたことはありません。しかし、英語さえ使うことができればこれからの社会で生き残っていけるわけではありません。

 では、グローバル化した世界で生き残っていくにはどうればいいのでしょうか。

■自分に「付加価値」をつけることが大事。しかし英語は…
 自分だけにしかない技能・技術を身につけること、つまり自分に「付加価値」をつけることもその方法の一つです。
 もちろん英語も「付加価値」のひとつたりえますが、考えてもみてください。英語が母国語でもない、第二言語でもない我々日本人が、ビジネスの場で自分の「付加価値」となるほどの英語を身につけるためには、それこそあらゆることを犠牲にして訓練をしないといけません。
 なにしろ相手は生まれた時から英語を話している人々なのです。
 
 英語を武器とするために、あらゆることを犠牲にして英語を勉強するのは、果たして賢い選択なのか、と鳥飼氏は指摘しています。
 我々日本人がグローバル化した世界で自分に「付加価値」をつけたいなら、それは英語ではないのかもしれません。

 『「英語公用語」は何が問題か』は、英語力が極端に重視されがちな今の日本に対する重要な示唆を含んでいます。
 
 もちろん英語は習得できるならしたほうがいいし、また現在の英語力偏重の流れがなくなることはないとは思いますが、「英語だけできて仕事ができない人」にならないためにも、一読をおすすめします。
(新刊JP編集部/山田洋介)


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