2003年、阪神タイガースが18年ぶりにリーグ優勝を果たした。
 それまで万年Bクラスだった阪神だが、この年FAによって加入した1人の選手がチームの意識を変え、優勝に導いたと言われる。それが金本知憲外野手だ。

 チームを変えるためには、優れたチームメンバーが必要だが、アメリカのリーダーシップの専門家であるジョン・C・マクスウェルは著書“The 17 Essential Qualities of a Team Player : Becoming the Kind of Person Every Team Wants”(邦訳未刊行)において、優れたメンバーが持っている17の特徴について説明する。

 例えば、マクスウェルがあげる17の特徴の1つに「無私無欲」という項目がある。
 チームメンバーは、自分より他人を優先することを学び、自己犠牲の精神をもってチームプレイに徹しなければいけないのだという。

 そういえば、2003年に金本が阪神に移籍してきた際、前年、29本塁打84打点を記録した打棒は、19本塁打77打点に下がった。数字だけ見たら寂しい結果だが、実は金本はこのとき赤星憲広と2・3番コンビを組み、足の速い赤星を生かすためのバッティングに徹していたのだ。その結果、赤星は前年の倍以上となる61盗塁を記録。機動力生かしたチームプレイが功を結び、阪神は優勝に邁進した。

 「無私無欲」のほかにも、マクスウェルは17の特徴として、「順応性」「協調性」「献身さ」「コミュニケーション能力」「用意周到」「ミッション重視」「粘り強さ」など様々な要素をあげる。
 これの特徴を兼ね揃えている人間はスポーツだけでなく、ビジネスの現場においても重宝される。優秀なチームメンバーは、組織をより高いレベルにあげ成功に導くための必要なピースであるからだ。

 “The 17 Essential Qualities of a Team Player : Becoming the Kind of Person Every Team Wants”は現在のところ邦訳版未刊行だが、オーディオブック販売サイト「FeBe」で配信されている『エグゼクティブ・ブックサマリー』では日本語要約版が音声とPDFセットで12月7日までダウンロードできる。チームを指揮する人は、自分のチームには何の特徴を持つ人間が抜けているのか、要約を聴いて、しっかりと見極めて欲しい。

 ちなみに、マクスウェルはこんな風にも述べている。「優れたチームプレーヤーを得るためには、育てるか、雇うかの2つしかない」。1人のプロ野球ファンとして球界を見ると、「育てる」球団と、その育てられた選手を「雇う」球団に分かれているような気もするのは気のせいだろうか…。
(新刊JP編集部/金井元貴)


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