読み手の心をほぐす宮部みゆき流絵本、待望の文庫化

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 露天風呂いっぱいの招き猫。
 ゆったり浸かって良い気分。

 ずっと手をあげていたせいで肩がこってしまった招き猫たちは、みんなで揃って温泉へ湯治に出かけます。「もう福を招いてやるのは飽きた」「仕事になんか戻れるかい」。良い気分の招き猫たちはそう言って仕事に戻ろうとしません。
 そんなとき、一匹の白黒ぶちの招き猫がとあることをみんなに告げます・・・。

 これは、宮部みゆきさんの文庫新刊『ぱんぷくりん』(PHP研究所)に収録されている「招き猫の肩こり」の一幕。11月6日に行われた自作朗読会「リーディングカンパニーVol.9」で宮部さん自らがこの作品を朗読し、客席を幸せな気分へと誘いました。

 10月15日に創刊されたPHP文芸文庫。その創刊ラインナップの1つである『ぱんぷくりん』は、宮部みゆきさんが文、黒鉄ヒロシさんが絵を担当した絵本です。2004年にPHP研究所から出版された『ぱんぷくりん 鶴之巻』『ぱんぷくりん 亀之巻』2冊を合本したもので、宝船、招き猫、鳥居など、縁起物を使った6つのかわいいお話が収録されています。

 お風呂いっぱいの猫たち、マッサージを受ける猫、ふわふわな布団で眠る猫。宮部さんのあったかい文章と黒鉄さんの福福しい絵は、読み手の心をほぐしてくれるよう。
 今年は寒い冬になるそうですが、本作を読めば、心はあたたかくいられそうです。
(新刊JP編集部/金井元貴)


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