12月からエコポイントがほぼ半減することを受けて、現在駆け込み需要が発生しており、上記の写真にみられるように家電量販店も顧客争奪戦を繰り広げていますが、今から液晶テレビの購入を検討するのはほぼ「手遅れ」の状態であることが明らかになりました。

駆け込み需要を意識してか、なんと液晶テレビが全体的に値上がりしており、まだエコポイントが半減される前であるにもかかわらず、実質価格が半減後と変わらない額になっています。では、はたして一体、いつ液晶テレビを買えばいいのかを考えてみました。

詳細は以下から。
■そもそも12月からエコポイントはどれだけ減るのか
10月8日に閣議決定された「円高・デフレ対応のための緊急総合経済対策〜新成長戦略実現に向けたステップ2〜」において、大幅な家電需要の盛り上がりを踏まえてエコポイント制度の見直しが盛り込まれた結果、2010年12月から薄型テレビを購入したユーザーに付与されるエコポイントは以下のようになります。

見直し前と見直し後のエコポイント対照表。46インチ以上のテレビでは12月から付与されるエコポイントが1万9000点も減る計算となります。


■値上がりするテレビ
では、エコポイント制度の見直しがテレビの価格にどれだけ影響を与えたのでしょうか。価格変動履歴をチェックすると非常に面白い結果となっています。

今回チェック対象とするのは2010年11月5日現在、大手価格情報サイト「価格.com」で売り上げトップ3となっている「LED REGZA 42Z1(42インチ、東芝製)」と「LED AQUOS LC-32SC1(32インチ、シャープ製)」、「REGZA 32A1(32インチ、東芝製)」です。
価格.com - 液晶テレビ 売れ筋ランキング


まずは売れ行き1位の「LED REGZA 42Z1」の価格変動履歴エコポイント見直しが発表された10月8日ごろに底値となる10万6000円程度を記録してから1週間で大きく値上がりし、11月5日23:50現在の販売価格は11万7700円。12月からエコポイントが1万2000点削減され、実質価格が1万2000円上がることになりますが、すでにほぼ同じ額の値上げが行われていることになります。


続いて2位の「LED AQUOS LC-32SC1」の価格変動履歴エコポイント見直しが発表された10月8日ごろには5万1000円程度でしたが、11月5日23:50現在の販売価格は5万7980円。エコポイント6000点の削減で12月から実質価格が6000円上がる予定でしたが、現時点で7000円ほど値上がりした計算になります。


3位の「REGZA 32A1」も価格変動履歴は同様に推移。10月7日ごろには4万2000円台だったのが、11月5日23:50現在の販売価格は4万7450円。「LED AQUOS LC-32SC1」ほどではないとはいえ、値上げ幅はかなりのものです。


■液晶テレビは今すぐ買うべき?
軒並み値上がりした形となっている液晶テレビですが、このような値動きをしている背景には、やはりエコポイント制度の見直しがあると考えられます。そして泣いても笑っても12月からはエコポイントが半減されてしまうため、仮に本体価格が値上がりしていると知っていても、より多くポイントをもらえる11月中に液晶テレビの購入を検討する人もいるかもしれません。

しかし12月以降のことを考えると、エコポイントが半減することで液晶テレビの需要が落ち込み、そこに年末商戦も相まって家電量販店などが価格競争を繰り広げた結果、エコポイントが半減した分を加味しても、最終的に今以上に安価に購入できるようになる可能性も十分に考えられるため、「今すぐテレビを買い替えたい!」というわけでないのであれば、落ち着いて価格動向を見守ってみるのも良いのではないでしょうか。

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