無数のナイフを携えたマチェーテ、バイオレンスな男だ〜映画「マチェーテ」〜

写真拡大 (全5枚)

 銃を乱射!ナイフで首を飛ばす!1分間に4人も人が死んでしまうという超B級ラテンバイオレンス映画「マチェーテ」が、明日11月6日ついに公開となる。

 この映画のストーリーは、不法移民嫌いの米政治家の罠にはまり、全てを失った元メキシコ連邦捜査官・マチェーテが、移民達と手を組み壮大な復讐劇を巻き起こすというもの。2010年4月末、米アリゾナ州で成立した新しい移民法に対するメッセージも含まれてはいるが、世間を騒がす社会派作品というよりは、皮肉的な米国ジョークを散りばめたエンターテインメント作品に仕上がっている。今回はたくさんあるジョークの中から3つ程こっそりと教えよう。

ジョーク1:自分は無傷で相棒は蜂の巣!
 誘拐犯のアジトに乗り込もうとしているマチェーテと相棒の捜査官。しり込む相棒に対して、マチェーテは「大丈夫だ、信じろ!」と言って落ち着かせる。しかし、敵のアジトに車で突っ込むと、案の定、銃弾の雨あられが...。巧みなハンドルさばきで交わすマチェーテだが、その交わした銃弾は全て相棒に命中!蜂の巣となってしまう。

ジョーク2:腸を使って大脱出!
 怪我をして病院で手当を受けるマチェーテ。しかしそこにマチェーテを殺すための追っ手がやってくる。病院内で彼らと攻防を繰り広げるマチェーテ。なんとかこの場から逃げ出そうとするマチェーテは「人間の腸は身長の10倍以上ある」と聞いていたことから追っ手の1人の体を切り裂き、出てきた腸を引きずり出す。そして、腸を掴んで窓の外に大ジャンプ!人間の腸をロープがわりにして大脱出するというぶっ飛んだアクションを見せてくれる。

ジョーク3:この映画自体が既にジョーク!
 映画『マチェーテ』は、製作予定のない映画だった。そもそもこの映画は、クエンティン・タランティーノとロバート・ロドリゲスが競作したB級映画へのトリビュート作品『グラインドハウス』の中に“嘘の予告”で登場したもの。あくまで、映画の中の演出の一部でしかなかったのだ。しかし、なんとファンの熱い声援と元囚人の俳優である主演のダニー・トレホの執念により、奇跡的に映画化されたのだ。ここに存在しているだけでもジョークなのだ。

 今回、ジョークを3つ抜き出し紹介した。このことで「ネタばれしたので、つまらなくなったのではないか」と心配している方もいるのではないだろうか。心配ご無用。このジョークはほんの一部にしか過ぎない。映画『マチェーテ』はジョークの宝庫。マチェーテ以外にも、ロバート・デ・ニーロ演じる移民嫌いの上院議員、ジェシカ・アルバ演じる移民捜査官など、登場する人物それぞれがジョークを披露してくれる。ぜひ映画館でジョークの全てを味わってきてもらいたい。

 映画『マチェーテ』は11月6日(土)新宿バルト9他 全国ロードショー

「マチェーテ」特集ページ - livedoor HOMME