昨日に続いて配信する、元アップルジャパン社長である山元賢治さんへのインタビュー。
 山元さんの最新刊である『ハイタッチ』(日本経済新聞出版社/刊)は、就職活動生や若手ビジネスパーソンといった若者に対し、山元さんなりの叱咤激励が込められた1冊だが、そんな山元さんは、今後、どんな人材が求められると考えているのか?

 インタビュー後半となる今回は「これからの組織の中心となる人材編」。是非、最後まで読んで欲しい。


◆3、これからの組織の中心となる人材編

■この時期になりますと、よく就職活動必勝法といった本が売れるようになります。そうした本を選ぶときに気をつけるべきことを教えてください。

「極端な話を言うと、そうしたハウツー本は、出版した人にとってお金儲けにならないと意味がないわけで、学生の読者をたくさん囲い込むために優しく甘やかす本になりやすいと感じています。でも実際、そんなに世の中は甘くないはずですから、もう少し厳しさを知ることができる本を参照する必要があると思います」

■就職して、自分自身が成長していく上で重要なのはどのようなことでしょうか。

「4割の頑固さと、6割の柔軟さでしょうか。スポーツでもそうですけど、体幹がしっかりしていないとすぐ潰れますよね。だから、仕事においても「体幹作り」は必要です。それが4割の頑固さになります。しかし、それと同じくらい必要なのが柔軟性です。頑固一徹では途中から成長しなくなるんですよ。変化が速いとついていけなくなりますから」

■これからどういう人材が組織を引っ張っていくと思いますか?

「まずはスピードですね。学ぶスピード、人が何を感じているのか、その感じ取るスピード。勉強していても、ただ机に座っているんじゃいけませんよね。2番目は、先ほど話した柔軟さ。自分の間違いを発見したら、それを認めて修正する。そういう柔軟さが必要です。
 最後に、宣伝的には(笑)『ハイタッチ』が出来る人ですね」

■この本のタイトルにもなっている『ハイタッチ』とはどのような意味を持つのですか?

「この『ハイタッチ』という言葉は、80年代に出てきた言葉なんです。当時、“ハイテク”という言葉が大流行したのですが、世の中がハイテク化することによって、人間たちが機械に命令されて、単純作業しかできなくなるのではないかという危機感から出てきた言葉です。そこで、ハイテクになればなるほど、ハイタッチが必要になると、言われるようになりました。
人間が顔と顔を突き合わせて、コミュニケーションをする。1メートルの至近距離にいるのに、伝えるべきことをメールに書くのではなく、相手の顔を見て話をするようにならないといけません。そのような意味を込めて、『ハイタッチ』という言葉を書籍名として付けました」

■読者の皆様にメッセージをお願いします。

「一回きりの人生なので、自分にとっての成功を是非考えてみて欲しいですね。上辺だけではなく、普段考えないお金のこと、引退するときのこと、そして死ぬときのこと。そういうのを考えるのは嫌だと思うんです。しかし、そういうところに、自分なりの考えを引き出すヒントがあるんですよ。
 また、もっと身近なところで成功や失敗の尺度を考えてみて欲しいと思います。親や身近にいる大人たちの尺度にとらわれず、自分なりの成功の定義を考えてみることが、今の就職活動生や若手ビジネスパーソンには必要だと思います」


 また、新刊JPでは「ハイタッチ」特設サイトをオープン中! 無料で『ハイタッチ』の一部が読める「立ち読み」コーナーもあるので、是非のぞいてみてほしい。
(新刊JP編集部/金井元貴)


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