【斉藤アナスイの連コ】あの頃のラスボスを振り返る〜格闘ゲーム編〜

写真拡大

最近のゲームは、グラフィック・演出ともに格段の進化を遂げています。そしてそれは、格闘ゲームにも言えること。しかし、20世紀の格闘ゲームには、20世紀の格闘ゲームの味がありました。シンプルだからこそ駆け引きがアツく、バランスが崩壊しているからこそ記憶にも残る。今回は、そんな「20世紀の格闘ゲーム」のラスボスを振り返ってみたいと思います。

ベガ「ストリートファイター?」-カプコン記念すべき1人目はやっぱりこの方。言わずと知れた2D格闘ゲームの伝説、ストリートファイター?。そのラスボスである、悪の組織「シャドルー」の総統・ベガです。赤い服に赤い帽子と、絶対一緒に歩きたくない軍服姿で登場したベガ。後々白目がなくなったり(動きを悟られないため)、アゴがひどく割れていたり(メモをはさむため?)と、フェイスもなかなかのインパクトがありました。

四天王(ほかバイソン、バルログ、サガット)の最後の1人として登場し、サイコパワー(超能力のようなもの)を駆使して戦うベガ。実は元々いい奴だったりするんです。しかし、師匠を殺害してしまってから暴走。悪の道に走ります。ゲーム上でもかなり強く、例えば「サイコクラッシャーアタック」なんかは削りも極悪。実力、迫力ともにさすが「スト2」のラスボスと言ったところです。

しかし「スーパーストリートファイター?X」では、なんと豪鬼に一瞬でボコられるという可哀想な存在に。主人公・リュウの敵的存在も段々と豪鬼にシフトしていき、さらにはゲーム上での能力にも陰りが…。コロコロコミックの「ストII爆笑!!4コマギャグ外伝」(作・橋口隆志)では、満面の笑顔でバーゲンセールに行く人、という面白すぎる設定のキャラにされ…。あぁ、可哀想なベガ…。違うゲームでは、バルログとかにも寝返られるし…。

Mr.カラテ「竜虎の拳」-SNK空手着に天狗の面。実は主人公のリョウサカザキの父親だったMr.カラテ。こちらが気力ゲージをためている時は、なぜか何もしないで待っててくれたりと、父親としての優しさも確かに見せてくれました。ただし、油断すると覇王翔吼拳を連発してくるなど、基本的には鬼畜野郎。SNKの格ゲーのラスボスは強すぎる-当時はそれが一種の常識でしたが、このMr.カラテもまさにその通りの存在でした。ちなみに趣味は「そば打ち」です。

格闘ゲームのラスボスながら、Mr.カラテは決して悪の存在ではありません。竜虎の拳でリョウたちと戦ったのも、娘であるユリが誘拐されて仕方なく。「竜虎の拳2」ではタクマ・サカザキとして、普通に登場します(老体によりこの後引退)。ちなみに趣味のそば打ちは、一回でも褒めると調子に乗ってひたすらそばを打ち続けてしまうので、美味しくても決して褒めてはいけません。もし褒めてしまったら、1日中そばを食べざるを得ない。

豪血寺お梅「豪血寺一族」-アトラス78歳。ババァです。暴力で解決していいのかわからない老婆(女&老人)がまさかのラスボスです。そもそも設定からして、登場キャラクターが全員血縁。他のゲームが「世界を救う」「最強を決める」とか言ってる中で、このゲームの目的は「遺産の相続」。完全にどうかしてます。ほかに「豪血寺お種」というババァ(お梅の妹)も登場するなど、格ゲー界ババァ率全一を誇るゲームでもあります。

さて、豪血寺一族の頭首を60年間守り続けて来たお梅。霊魂を飛ばしてくる、若い相手のエキスを吸って若返るなど、使ってくる技も異常。お種と同じ様な技を使いますが、お梅のそれは、火力・性能ともに遥かに上でした。ちなみにBGMにも定評があり、過去にニコニコ動画で爆発的な人気を誇った「レッツゴー!陰陽師」もこのゲームが元ネタになっています。


今回紹介できたラスボスは3人だけですが、20世紀の格闘ゲームにはまだまだ個性的なラスボスがたくさんいます。次回は「餓狼伝説」や「ヴァンパイア」のラスボスなんかも紹介したいところ。是非またコンティニューさせてください!

(テキスト&イラスト 斉藤アナスイ)


■関連記事