ネットブームが始まったころ、最強のツールといえば電子メールでした。そして、Eコマース、Eケア、検索、音楽、動画へと注目が移り、今はソーシャルメディアの時代と言われています。

 1975年から1989年までにアメリカで生まれ、インターネットの爆発的な普及を目の当たりにした「ジェネレーションY」と呼ばれる世代以降では、電子メールは時代遅れで古臭いツールと捉える傾向があるそう。彼らに話を聞くと「電子メールは堅苦しいからあんまり使わない」「携帯でインスタントメッセージを使うか、ソーシャルネットワークに書き込みをしている」という声が聞こえてくるとか。

 なぜソーシャルメディアなのでしょうか。例えば、「いま落ち込んでいる」とか「新しい仕事が見つかった」など、自分のステータスを更新しておきさえすれば、その人の最新の状況がひと目でわかります。ところが電子メールだと、あの人は今どうしているか、これからどうするのか、と何度もやりとりを繰り返さなければ確かめられません。確かにこれでは不便。

 このように、ソーシャルメディアを使う人が増えたのは、個人情報を交換する方法自体が変わったことに根本的な原因があるのかも知れません。昔は気になる相手がいたら、自宅の電話番号を教えるものでした。やがて、それは電子メールに。しかし、ソーシャルメディアがある今、出会いの場でメールアドレスを交換する人は減りつつあるそう。もし電子メールのようなコミュニケーションがしたいなら、ソーシャルネットワークでも電子メールによく似た専用の受信ボックスが使え、大抵のことはそれで間に合います。

 「アップルでは基本的に新しいものが好きな人を採用します。そうは言っても、最近採用した22歳の男性が本当に一度も電子メールを使ったことがないとわかったときは、やっぱり驚きました。友達とはいつもiPadを使って、インターネットメッセンジャー、テキストメッセージ、電話、Facebookのコメントなどでやりとりしているというのです。しかし、彼が特別というわけではなく、次の世代にもこの傾向は続くでしょう」とアップルiTunesの取締役は言います。この発言を裏付けるかのように、ボストン大学では2013年以降、新入生に電子メールの新規アカウントを配布しないことが決まりました。

 異性との出会いの場からビジネスの現場まで、今後は「携帯番号を教えて」から「ツイートしてる?」などと聞くことが、コミュニケーションの基本になるのかも知れません。



『つぶやき進化論』
 著者:エリック クォルマン
 出版社:イースト・プレス
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