羽田国際線ターミナルに「千住博×スミコホンダ」のコラボ作品展示

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10月21日にオープンした「羽田新国際線ターミナルビル」は、日本の浮沈をかけた国家プロジェクトとしてさまざまな趣向が凝らされているが、その1つとして「千住博×スミコホンダ」のコラボによるアート作品が展示されている。

全国紙が大きな特集記事を組んだことでも分かるように、羽田新国際線ターミナルビルは将来のハブ空港を想定した壮大な設計となっている。4カ国語に対応できるコンシェルジュが常駐、仮眠室やシャワー室も完備、24時間営業の飲食店も多数入居している。極めつきは最上階のプラネタリウムを備えたカフェ「スターリーカフェ」で、星空を見ながらリラックスして乗継時間を過ごしてもらう。ターミナルビルは日本文化の発信基地としても位置付けられている。4階には江戸の街並みを再現した「江戸小道」というエリアがあり、和の味を楽しめる飲食店や海外へのお土産に最適な和のテイストの小物を扱う店が多数出店している。

日本文化の発信基地だけに壁面の装飾は最重要課題であった。「日本文化の発信」や「国際的知名度」などを総合的に勘案した結果、国際的に活躍している日本画家の千住博氏に白羽の矢が立った。ポイントの場所には千住博氏の画が飾られている。「ウォータシュライン」と名づけられた縦250cm×横1787cmの大作もあるが、注目は「往く雲」と名づけられた15の日本の空を描いた作品である。「往く雲」は笹の葉をデザインした高級織物を表装として採用している。全体の大きさは縦358?×巾140?で、表装すべてに違った色を使っている。

古来、画家は表装の織物選択に際して全神経を集中する。表装の出来次第で丹精込めた作品が輝きもすれば、その逆の場合もあることを知っているからである。その意味では現代の言葉を使うならコラボと言える。今回、千住博氏がコラボのパートナーとして選んだのは、「スミコホンダ」のブランドで著名な(株)川島織物セルコンのインハウスデザイナー・本田純子氏である。スミコホンダ作品の持つ、凛としつつも繊細で優しいテイストを評価しての決定と思われる。世界的画家とスミコホンダのコラボは、今年のインテリア業界を代表する快挙といっても過言ではないだろう。
なお雑誌「和楽」11号の特集頁「千住博の新しい挑戦 ― 美の回廊」で作品を紹介している。