韓国の携帯電話メーカーのパンテック&キュリテルは18日、OSに米グーグルの基本ソフトであるアンドロイド2.2を搭載したスマートフォン「SIRIUSα IS06」を、KDDI(au)を通じて販売することを明らかにした。

 同機種は、3.7型の大型液晶モニター(480×800ドット)、Flashコンテンツやマルチタッチに対応し、機能の高さと使いやすさが売りだという。ワンセグやおサイフケータイ、赤外線通信などの日本独自の機能は持たない。

 パンテック&キュリテルは、韓国ではサムスン電子、LG電子とならぶ3大携帯電話メーカーのひとつ。韓国内でのシェアはLG電子と第2位の座を争っている。日本市場には2005年から参入し、auブランドのKDDIおよび沖縄セルラー電話に携帯電話端末の供給を行っている。

 韓国のメディアは、サムスン電子はNTTドコモと提携し、パンテックはauと手を結ぶなど、いままで外国ブランドが進出することが困難であった日本の電子製品市場、なかでもスマートフォン市場に相次いで挑戦状を突きつけているとして、この話題を報じている。

 同機種は今年7月、パンテックのパク・ビョンヨプ副会長が「iPhone(アイフォーン)4をとらえる」ことを目標に展開したハイエンド製品だと紹介。日本での携帯電話市場シェア3位のソフトバンクが、アップル社のアイフォーンを導入した。auも、これに対抗するモデルの一つとして「SIRIUSα IS06」を選択したと伝えている。

 パンテック関係者は「auは同機種を下半期の戦略製品と位置付けている。日本のスマートフォン市場でパンテック旋風が起こることが期待される」と語っている。

 一方、韓国の財界関係者の「日本の電子製品市場は日本企業のブランドパワーがあまりにも強く、韓国企業の挑戦の結果を予断することは難しい。だが、継続して挑戦すること自体が、韓国企業の自信が大きくなったことを証明するもの」とのコメントを紹介。

 技術力とブランド地位が高まった韓国企業が、日本市場の鉄壁の牙城を崩せるのかに、韓国内からも大きな注目が集まっている。(編集担当:李信恵・山口幸治)



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