選手仲間に胴上げされる楠原千秋選手
ビーチバレーJBVツアー第8戦、ペボニアカップ最終日は17日、ファミリーオ館山(千葉県館山市)にて、男女3位決定戦と決勝戦が行われた。

男子決勝は、白鳥勝浩(湘南ベルマーレ)・朝日健太郎(フリー)ペアが初優勝を狙う井上真弥・長谷川徳海ペアを退け、苦しみながらも死守した今シーズンの年間チャンピオンに花を添えた。

女子は、今シーズンでの引退を表明している楠原千秋・三木庸子ペアが持てる力を存分に魅せ、有終の美を飾った。初優勝を期待された駒田順子(フリー)・菅山かおる(WINDS)ペアは、フルセットに持ち込むも一歩手が届かなかった。男女それぞれの3位には、西村晃一・仲矢靖央(ともにWINDS)ペア、田中姿子(エコ計画)・溝江明香(産業能率大)ペアが入った。

女子の現役選手唯一のオリンピアンとアマチュアのトップ選手の引退。昨年のトップ4が全てがペア交換をして始まった今シーズン。ロンドンオリンピックまであと2年となる中で、どこが勝ってもおかしくない白熱したゲームや、番狂わせも多く見られた。しかし逆をとれば、突出したチームがなかなか出てこない混迷したシーズンだった。

その中で存在感を見せたのが楠原千秋・三木庸子ペアだった。アテネ・北京と2度のオリンピックを経験した楠原選手。パワーサーブとときわどいスペースをつくテクニックは、まだ他の追随を許さない。一方の三木選手も藤原みか子選手と長くペアを組み、両人ともに160cm前後の小柄ながら、アマチュアのトップとしてコートを縦横無尽に動き、トップ食いの活躍を何度も見せた選手。その2人が「間違いなく今日の試合は一生忘れられない試合になる」というほどに決勝戦は素晴らしいものとなった。「第1セットは硬かったままでセットを奪われてしまったが、第2セット以降はいつも通りのプレーができた」というように、相手の攻撃をしぶとく拾い、裏をかく攻めで勢いのあった駒田・菅山ペアを制した。

そんな姿に観客をも魅了され2人を賞賛した。第1セットを取られた後のセット間で涙を流した三木選手は、「しょっちゅう、泣いています(笑)。で、泣いてスッキリして切り替えるんです。」その涙もこの日は気持ちのいいうれし涙としてプレートともに選手や観客の心に焼きついたことだろう。

来季はまた何らかのチーム変動はあるかもしれないが、どのチームが抜け出すことになるだろうか?

(取材・文=胡多巻)


【男子・3位決定戦】
西村晃一 仲矢靖央 VS 畑信也 今井啓介  2-0(21-16,21-10)

【男子・決勝】
朝日健太郎 白鳥勝浩 VS 井上真弥 長谷川徳海  2-0(21-15,21-13)


【女子・3位決定戦】
田中姿子 溝江明香 VS 浦田聖子 西堀健実  2-0(21-16,21-15)

【女子・決勝】
駒田順子 菅山かおる VS 楠原千秋 三木庸子  1-2(21-19,18-21,13-15)


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