北の後継者キム・ジョンウンの素顔

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 ここ数年、北朝鮮の金正日総書記の後継者問題が注目を集め、ここまでは正日氏の長男の正男氏、次男のジョンチョル氏などの名前も挙がってきたが、この度三男のジョンウン氏が後継者となることが決定的となったと報道された。

 この三兄弟について、長男・正男氏(ジョンチョル氏・ジョンウン氏とは異母兄弟)は過去に日本に入国しようとした際に入国管理局に拘束・国外退去処分が下されるなどが話題となり日本でも一部から高い人気(?)があるが、ジョンチョル氏、ジョンウン氏については今のところ情報が乏しい。

 金正日の専属料理人を務めた経験を持つ藤本健二氏はおそらく日本で最もこの二人と親しく交流した人物だろう。なにしろ同氏は調理師という仕事の傍ら、子供時代の二人の遊び相手を務めてきたのだ。


■後継者キム・ジョンウンとはどんな人物か?
 藤本氏は著書『北の後継者 キム・ジョンウン』で、ジョンウン氏とジョンチョル氏はとても仲が良かったが性格は好対照だったと述べている。
 ジョンチョル氏がおとなしかったのに対し、ジョンウン氏はやんちゃなところがある。しかし自身の留学経験から、外国と北朝鮮を冷静に対比できる視点を持っているようだ。

 また、少年期から集団の中でリーダーシップを発揮していたのもジョンウン氏の方だった。藤本氏は少年期のジョンウン氏がバスケットボールの試合の後、チームメイトのいいプレーは誉め、悪かった点は具体的に指摘するのに対し、ジョンチョル氏は試合が終わるとすぐに帰ってしまう様子を見て、

(ジョンウン氏が)単に人の先頭に立とうとするだけでなく、十代半ばにして、人の心をつかむ術を身につけていたのには感心するばかりだった。

 と述べている通り、ジョンウン氏を統治者の資質があると考えていることがうかがえる。



 後継者に決まったとはいえ、正式に北朝鮮が代替わりするのはもう少し先のことだ。しかし、日本やアメリカと北朝鮮がどう付き合っていくか、また北朝鮮が核や拉致問題を解決し、国際社会の仲間入りができるかどうかのカギをジョンウン氏は握っている。
 『北の後継者 キム・ジョンウン』(中央公論新社/刊)は金正日氏やジョンチョル氏、ジョンウン氏と濃密な時間を過ごしてきた者だからこそ知る北朝鮮・金家の内情が生々しく綴られている。
 日朝関係の未来を考える上で欠かすことのできない一冊である。
(新刊JP編集部/山田洋介)


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