女を磨く“植物学”入門 Vol.3 ハーブを暮らしに取り入れる
 女を磨くエッセンスは“植物”にあり!をテーマにお届けしている本コラム。美容や健康維持のために享受したい植物の力について、薬学博士であり植物療法の研究をされている村上志緒さんにお話を伺いました。ハーブティーやアロマテラピーなど暮らしの中に取り入れる植物の作用や活用法を学ぶ植物療法学。今回は気軽に実践できるレシピをご紹介いただきました!

女を磨く“植物学”入門 Vol.3

自分の中に自然の入り口を作る!

 都会の生活では“自然の中に生きている”と実感するのはなかなか難しいもの。森林に出かける時間はなくても、植物の恵みをいただくことは、そんな実感を与えてくれる時間でもあります。1杯のハーブティーで、暮らしの中に生まれるゆとりの時間。女性にオススメのハーブについて伺いました。

村上さん: 「“ハイビスカス”は特に女性にオススメですね。代謝を活性化するだけでなく、最近は中性脂肪の蓄積を防ぐ効果があるという研究結果も出ています。赤くて綺麗な色が見た目にも美しい!ビタミンCの成分がコラーゲンの生成を助けてくれる“ローズヒップ”とのブレンドも美味しいですよ。クエン酸が多いのですっぱいと感じてしまう方は、マンゴーやイチジクのドライフルーツをみじん切りにして加えてみてはいかがでしょうか?肝機能を良くしてデトックス効果のある“ダンデライオン(たんぽぽ)の根”も美味しいのでオススメですよ。便秘の改善にも良いノンカフェインのヘルシーコーヒーです。」



恵みを逃さない!ハーブティーを入れる際のポイント

1)ハーブの恵みを失わず効率よく抽出するように、葉っぱが泳げるくらい広い器を使う
2)お茶と同じように、熱湯抽出
3)抽出している間は必ず蓋をする(蒸気と一緒に揮発成分を失わないように)
4)抽出時間は5分くらいを目処に(濃いお茶が嫌いな方でも、最低3分は抽出)



健やかな体を作るためには健やかなハーブを取り入れて!




村上さん: 「ハーブを選ぶ時のポイントは、学名がしっかり記載されていて、きちんとそのハーブだと確認できることが重要です。あとは野菜を選ぶ時と同じように、自分の目や鼻を頼りにしてみてください!健やかな体を作るためには健やかなハーブを取り入れることが重要ですので、その植物が持っている本来の色や香りを感じ取れるようになるといいですね。あとはいただく時に、効能云々の前に“美味しいなぁ〜”と思って楽しみたいですよね?同じような効能を持ったハーブでも、味や香りは様々ですので、自分に合うものが見つかるまで試してみてほしいです。」

日本の“季節の恵み”で美しく!

 「日本のハーブ暦」というセミナーも主催されている村上さん。最後に、日本ならではの季節に合った植物の取り入れ方をご紹介いただきました。

 村上さん: 「秋は収穫の季節!日本で収穫と言えばお米だろ〜ということで・・・玄米パックのレシピです。ミネラルや抗酸化作用のあるビタミンEを多く含んでいる玄米と、お肌を柔らかくするヨーグルトをブレンド。玄米をミキサーにかけた後、さらに茶こしでこして、ヨーグルト(乳脂肪分4%くらいのものがスキンケアにはオススメ!)と混ぜ合わせ、パックとして使います。パックの後は角質を整えるゴマージュのように優しくマッサージしながら洗い流してみましょう!」


 “ウコン”を入れると美白の効果もプラスされるそう!ぜひお試しください。その他にも、身近な日本のハーブの活用法は写真にある村上さんの著書「日本のハーブ事典」(東京堂出版)にたくさん紹介されているので、興味を持たれた方はぜひ手にとってみてください。

トトラボ 植物療法の学校 (村上さん主宰) - ご案内
Botanicalism 花教室 - ご案内

フラワーデザイナー 松永 有加(まつながゆか)

花と暮らしの教室「Botanicalism」主宰。
1982年生まれ。13歳から華道に学び、高校在学中から生花店で修行、19歳でフロリスト養成学校にてフラワーデザインを習得。02年桑沢デザイン研究所(スペースデザイン専攻)在学中より店舗ディスプレイやイベントでの空間コーディネートを中心に活動。同校を卒業後(株)古舘プロジェクトに入社。マスコミ業界でのプロデューサー業を経て、09年9月に関連会(株)ブレイン・コミュニケーションズ所属にて「Botanicalism」の活動を開始。