「『もしドラ』ヒットの要因は人々がドラッカーを求めていたから」―『もしドラ』オーディオブック化について岩崎夏海さんに聞く(1)

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 9月10日にリリースされたオーディオブック版『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』が、オーディオブック配信サイト「FeBe」でトップをひた走っている。

 120万部のベストセラー小説を人気絶頂のアイドルグループ・AKB48チームAの仲谷明香さんを朗読者として起用、オーディオブック化した本作。そこでは、どのような核融合が起きているのか!? それは聞くまでのお楽しみと言えよう。
 今回は著者の岩崎夏海さんにオーディオブック版にかける想いを聞いた。


■『もしドラ』ヒットの要因は人々がドラッカーを求めていたから

―オーディオブック版『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』(以下、『もしドラ』)が発売になりましたが、もともと、どのような経緯でこの『もしドラ』を執筆されたのでしょうか。

「一言で言うと、ダイヤモンド社の編集の方に依頼されたから、という理由ですね」

―もともとは、その母体となるものを岩崎さんが運営されているブログ(『ハックルベリーに会いに行く』)で執筆されていましたよね。

「そうですね。もともとのアイデアは書いていたんですが、それを本に、というと先ほど言ったことがきっかけになります」

―その『もしドラ』が今や120万部を突破する、異例のベストセラーとなっています。岩崎さん自身はその要因についてどうお考えですか?

「要因はいくつもあると思いますが、1つ大きいのは、ドラッカーさんの『マネジメント』を多くの人が求めていたということに尽きると思いますね」

―岩崎さんの方にはどのようなご意見・ご感想が寄せられていますか?

「実にさまざまな感想を頂いていますが、『泣いた』という感想が一番多いですね。これが売れた原因ではないと思いますが、この本はドラッカーさんの解説本として役立つと思って読んでみたら、実は感動できる話だったという2段構えになっているんです」

―岩崎さんとしましては、本書はビジネス書と捉えていらっしゃるのでしょうか。それとも小説、つまりエンターテインメントとして捉えているのでしょうか。

「これは小説ですね。エンターテインメントだと思います。私自身は厳密に言うと読者の皆さんの感想に嬉しいといった感情を抱くことはないのですが、『泣いた』という感想を頂けることはウエルカムですね」


■『もしドラ』は“挑戦”という1つのプロジェクト

―ついにこの度、オーディオブック版『もしドラ』が発売されましたが、どうして『もしドラ』をオーディオブック化したのでしょうか。

「それは朗読というものが、本や小説、文学の原点であると思っているからです。昔、識字率が低かった時代、基本的に本といのは字が読める人が大衆に読み聞かせていました。だから、もともと本というのは聞いて理解できるような形にデザインされて、発展してきたんですね。
この聞く文化は書く文化よりも古いですし、そういった原点を見つめ直す、原点にトライするということは、自分にとって重要な出来事、ミッションだったと思いますね」

―「FeBe」に掲載されているコメントで、岩崎さんは「もともと朗読されることを前提に書いた」とおっしゃっていますが、それは岩崎さんなりに原点を突き詰めた結果だったというわけですね。

「まさにその通りです。それにプラスして、文章というのは朗読するとその良し悪しが判別できるんです。だから僕は、書いた文章は必ず頭の中で朗読しています。そして、ここつかえるな、とかちょっと物足りないなというように塩梅をはかって文章を直しています。だから、朗読して“これはいい感じだな”と思ったものは、良い文章になりますよね」

<後編ではAKB48の仲谷明香さんを起用した理由を語る! 10月2日配信予定!>

■オーディオブック版『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』は、オーディオブックポータルサイトの「FeBe」にて配信中。1680円。詳細は以下のURLから!
http://www.febe.jp/content/content_63083.html

■岩崎夏海さんプロフィール
1968年7月生まれ。東京都日野市出身。東京芸術大学建築科卒。
大学卒業後、作詞家の秋元康氏に師事。放送作家として『とんねるずのみなさんのおかげです』『ダウンタウンのごっつええ感じ』等、テレビ番組の制作に参加。その後、アイドルグループAKB48のプロデュースなどにも携わる。現在は、作家として株式会社吉田正樹事務所に所属。
2009年12月、初めての作品となる『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』を著す。2010年7月、『甲子園だけが高校野球ではない』を上梓。

(新刊JP編集部/金井元貴)


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