日本航空の大西賢社長(グループCOO兼任)は29日の記者会見で、日中関係の悪化にともない日中路線で1000人以上のキャンセルが出ていることを明らかにした。「便を切る」ことも検討しているという。中国では、環球時報などが報じた。インターネットでは日本非難の声が相次いでいる。

 相次ぐキャンセルで、このままでは数十億円規模の損失が出る可能性があるという。大西社長は「今後、何が起こるか分からないので、便を切る選択肢も視野に入れなければならない」と述べた。

 中国メディアは、両国関係の悪化の原因を「日本が、中国に属する釣魚島(尖閣諸島の中国側呼称)で中国漁船の船長を違法に捕まえたため」と表現した。

 同記事を掲載したニュースサイトの環球網には、日本を非難するコメントが寄せられている。日本製品のボイコットを呼びかける書き込みや、日航に対して自国政府に損失補填(ほてん)を要求しろとする意見がある。(編集担当:如月隼人)



■最新記事
中国:拘束の日本人4人のうち3人を解放、国慶節の直前
新華社「米議員が釣魚島(尖閣)は中国領と言った」…下院・ウー氏
釈放の中国人船長、故郷に帰る…“国内法”問題は報道なし
尖閣問題:菅首相「謝罪と賠償を拒否」で、中国人「改めて怒り」
尖閣沖、船長逮捕で「日本政府は教訓を得よ」…中国・人民日報