あなたはクレーマーですか?

 きっとほとんどの人が「違う」と答えるでしょう。それでも、過去に購入した商品やサービスを受けてクレームをつけたり、クレームをつけようと思ったりしたことはあったのではないでしょうか。

 クレームはもともと、商品やサービスの提供を受けて、それに問題があったとして苦情を言うか、企業に代償や補償を要求するものです。しかし、クレーマーのなかには問題が起こっていないのに問題が起こったとして、理不尽なクレーム、難癖をつけてくる人がいます。また、要求は特になく、愉快犯として行う者もいれば、本当に理不尽な要求(金品、莫大な補償など)を求めてくる者までいます。

 そんな彼らは、日常生活ではそのような素振りを見せないそうです。ある人物がクレーマーだとわかったとします。その友達に「彼はすごく怖い人ですか?」と尋ねても、意外なことに「そんなはずはない。彼は気の弱い、おとなしい人ですよ」という返答が多いといいます。

 このフレーズはテレビでよく見る事件報道で耳にしたものと同じです。このことは、クレーマーも普通の人と変わりはなく、誰もが状況次第ではクレーマーになりえるということを表しているのかも知れません。

 また、これまで1対1の関係だったクレームの構図は大きく変化しました。クレーマーがメディアやインターネット、ソーシャルネットワークを通じて、情報と理論で武装を開始したのです。今では買い物をするときに、インターネットでその商品やサービスの評判、会社そのものの評判を調べることは一般的になりました。

 これまで手に入らなかった情報が簡単に手に入るようになった結果、クレームも比例して増えていき、メディアもクレームを取り上げるようになりました。それにより、クレーマーではなかった人々まで「クレームをつけることが当たり前」「クレームはつけなきゃ損」という間違ったメッセージを受け取り、クレーム予備軍になってしまったそうです。

 こうしたクレーマーの増加に比べて、あまりにも企業の危機管理対策は脆弱なのが現状です。言語行動研究所代表の毛利元貞氏が、書籍『テロリスト化するクレーマーたち』のなかで、現在のクレーマーの要求は、テロリストや犯罪者のそれに類似する点が多いと指摘しています。これまでの日本特有の「察しの文化」、話せばわかるというクレーム対応では、立ち向かえなくなっているのです。

 たった1つのクレームで、会社の信用を失わせることができる時代であることを、私たちは肝に銘じておかないといけないのかも知れません。



『テロリスト化するクレーマーたち』
 著者:毛利元貞
 出版社:フォレスト出版
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