23日、マリナーズのイチローが対ブルージェイズ戦で2本のヒットを放ち、10年連続で200安打を達成した(9月23日付シアトル・タイムズ)。

 200安打まであと2本としてこの日の試合を迎えたイチローは、第一打席は三振に倒れたが、3回の第二打席に二塁打を放つと、5回の第三打席にセンターへ抜けるヒットを放って大記録を達成した。

「どんなにうれしいかは想像できるでしょ」とイチローは通訳を介して述べた。「1シーズン200本を毎年達成するのがどれほど難しいかは、ぼく自身がよくわかっている。今年はきつかったので、その分、自分のなかではすごくうれしい」

 200本目が飛び出すと、マリナーズの選手たちは全員がダグアウトの最前列まで出てきて、塁上のイチローに拍手を送った。チームの低迷は、批判に苦しめられた2008年を思い起こさせるとイチローは明かす。「あれがトラウマになっていた。200本安打を達成したとき、ダグアウトでみんなが祝福してくれているのを見て、ぼくは喜んでいいんだと思った」

「ここまで負けると、記録を達成してもうれしいとかそういうふうには思えない。自己中心的な選手とチームに思われたくはない。でも、ダグアウトを見て、喜びを表してもいいんだと、気持ちが解放された」

 200本安打達成は10度目となるが、それぞれ少しずつ違うとイチローはいう。「毎年、違う。それぞれが特別だとはいわないけれど、チームの状況によって違ってくる。例えば、去年は病気やケガがあったし、今年は大きく負け越している」

 2001年の新人のときよりも、36歳の今年のほうが達成感があるかと訊かれたイチローは「心理的に全然違う。新人のときは、ぼくが200安打を打つなんて、だれも期待していなかった。たぶん、.260とか.270で168本も打っていれば、それで十分に認めてもらえただろう。でも、今は200本を打たないと、なぜ打てなくなったのかといわれる。すごいプレッシャーだ」と述べた。

 イチローが200安打を達成し、先発のフェリックス・ヘルナンデスが被安打2の好投を見せたが、試合は1対0の完封負けで、ブルージェイズ、ホセ・ボーティスタの今季50号の1本に泣かされた。

 もし選べるならば、50本塁打と200安打のどちらに魅力を感じるかと訊かれたイチローは「50本はどうかなぁ。クローザーとして50セーブっていうのはやってみたいかもしれない」と茶目っ気たっぷりに答えた。