プロモ映像で、最も映し出された時間が長かったナム・ファン。期待の表れ? それもと結果が反映? あるいはいきなりの引っかけの可能性も?

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15日(水・現地時間)からSpikeTVで中継が始まるジ・アルティメット・ファイター・シーズン12=TUF12。既に収録は終了しているが、現在、参加ファイターとメイン・コーチ、そしてアシスタント・コーチのみが明らかになっている状態だ。チーム・GSPとチーム・コスチェック、そのコーチ陣の顔ぶれもまた非常に興味深いものとなっている。

チーム・GSPのコーチングスタッフは、フィル・ナース、フィラス・ザハビ、ジョン・ダナハー、ショーン・ウィリアムス、ジャンシャルル・スカボロスキー。

一方、チーム・コスチェックはハビエル・メンデス、ボブ・クック、デイブ・カマリロ、テディ・ルッシオ、そしてダニエル・コーミアー。

サンピエールの脇を固めるのは、グレッグ・ジャクソン&ヘンゾ・グレイシー連合のコーチ陣。ラシャド・エヴァンスらのムエタイ・コーチを務めるナースは、PPV大会の特集番組などでもお馴染みで、いわばMMA界の顔となっている英国人の元ムエタイファイターだ。

その一方、同じムエタイ出身でも、コーチの末席に名前を並べているに過ぎないスカボロスキーの実績は、ナースとは比較にならない。北米MMAワールドで無名だが、フランスを代表するムエタイファイターで、欧州トップ、本場タイでも活躍した名選手で、日本でも全日本キックに出場し、野良犬・小林聡と対戦している。

同じフランス語圏ということで、スカボロスキーがコーチに入っている辺りが、GSPらしさといえるだろう。また、柔術&グラップリング・コーチにはショーン・ウィリアムスとジョン・ダナハーの名前があるが、ダナハーはヘンゾ門下のなかでも特に足関節に造詣の深い指導者で、実はチーム・コスチェックのグラップリング・コーチ=ゲリラ柔術のカマリロが、その足関節を学ぶために短期、NYへ足を運ぶこともあるという。

さらにいえば、カマリロは元はといえばヘンゾの実弟ハウフ・グレイシー門下生。今シーズンはホイス・グレイシー系のグレイシータンパ、ホイスの兄ヘウソンの門下生、さらにはグレイシー最大派閥のグレイシーバッハ、そのバッハ出身のヘンゾの弟子、孫弟子などがメンバーに含まれており、イリミネーションラウンドを勝ち上がると、どのようにチーム分けをされるか、非常に楽しみだ。

そのカマリロを例に出すまでもなく、チーム・コスチェックのコーチ陣はコスチェックが所属するAKA勢で占められている。レスリングコーチのダニエル・コーミアーはストライクフォースで台頭してきたヘビー級MMAファイターだ。主戦場をストライクフォースに置き、TUFのコーチを務める現役ファイターといえば、前シーズンでチーム・リデルのコーチを務めたジェイク・シールズの存在が真っ先に思い出される。

ハビエル・バスケス、ボブ・クック、そしてカマリロといえば、最強軍団AKAを作りあげてきたトロイカ体制だけに、即席チームをどのようにまとめ上げるのか、そして、将来の敵となるかもしれないファイターに、どのような指導を行なうのか、非常に楽しみだ。

一方、参加ファイターで注目はズバリ、ナム・ファンだ。8月から公開されたプロモ映像の自己紹介で、他のファイターが5秒程度映し出されているに過ぎない中で、メガネを掛けたナムは30秒も登場している。勿論、裏をかきイリミネーションラウンド敗退ということも考えられるのだが、UFCは英語を話せるアジア系スターを喉から手が出るほど欲しているに違いなく、ナムがTUF12で大いにフューチャリングされている可能性も同様にある。

ジョナサン・ブルーキンズは、ナムと同じようにフェザー級から階級を上げてきたファイターで、WECではジョゼ・アルドとも対戦経験がある。マイク・バドニックも同じくWECに4度出場している(1勝3敗)。また、5勝0敗の戦績を持つゴーコー・チビチアンの秘蔵っ子サッコ・チビチアンにも注目したい。 MMAではまだ珍しい柔道出身の彼は、2度ジュニア五輪を制しており、レスリングでもカリフォルニア州のトップクラスだった前歴の持ち主。TUFシーズン 5で準優勝を果たしたマニー・ガンバーリャンは兄弟子に当たる。

3年6桁の契約を賭け、今回は一体どのようなドラマが見られるのか。GSPとジョシュ・コスチェックの絡み、そしてトレーニング自体にも興味がそそられるTUFシーズン12だ。