【斉藤アナスイの回顧】あの日の一人遊び

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今も似たようなものですが、小学生の頃、僕はとくに友達がいませんでした。いや、冒頭から悲しい空気を漂わせて本当に申し訳ございません。

学校ではそれなりにやるけど、放課後や休みの日になると途端に遊んでくれる人がいなくなる、というタイプの典型だった僕。わずかにいた友達も、「プラスチックをライターで溶かして変形させる」という遊びを会うたびに提案する僕に愛想を尽かし、一人、また一人と去っていきました。唯一最後まで僕にかまってくれたマー君も、COOP東京(生協)の通販カタログでプリンをチェックするのに忙しく、そう頻繁には遊べませんでした。

そんなわけで、僕は小学生時代の時間の多くを「一人遊び」に費やしてきました。当時履歴書を書く機会があったら、間違いなく特技の欄には「一人遊び」。僕は、一人遊びのスペシャリストだったんですね(悪い意味で)。いやー、思い返せば懐かしい。ここで、僕が当時夢中になっていた一人遊びをいくつか紹介いたします。

?人形遊び


まずはこれですね、人形遊び。人形遊びは、僕の小学生時代を語る上で絶対に欠かせないものです。かなりの時間を費やした一人遊び、その中でも人形遊びの割合はやっぱり群を抜いてましたね。これにハマった男子も少なくないんじゃないでしょうか?

周りには秘密にしていましたが、当時の僕は引くぐらいたくさんの人形を持っていました。綺麗に彩色されたフィギュアから、味気のないゴムの人形まで。僕は彼らに名前をあたえ、役割を与え、物語を与える。それで、やっぱり僕も男の子ですからね。戦わせるんですよ。人形同士を、ババーンと。とは言ってもね、ただ戦わせるだけじゃない。そこには復讐劇があったり、一つの宝物を奪い合ったり。そういった、背景があるんですね。僕、もうそんなのを考えるのが大好きで。1日のうち12時間(仕事中も絶えず)を妄想で過ごす今の僕は、もしかしたらこの頃の影響を受けているのかもしれませんね(残り8時間寝て4時間はモノマネの練習)。

でね、何が痛いかって。まぁ本当今だから言えるんですけど、僕これ中3ぐらいまで続けてたんですよ。もちろん誰にも言えないですよ。学校行ったらそりゃテレビの話とか野球の話とかするんですけど。家帰ったら「よっしゃ行くか」みたいな感じで。で、ほら中3ぐらいになると、色々わかってくるじゃないですか。「すぐビーム出すのは違う」とか。「そんな強い武器があったらバランス悪い」とか。歳を重ねるごとに段々と戦わせ方がリアルになってくる。で、最終的にはローキックでダメージを蓄積させる、とかちょっとリアルすぎる感じになっちゃって。ウルトラマンなのに。3分しかないのに。で、ある日ふと思ったんですね、「これ何が楽しいんだろう」って。それでやめちゃったんですけど、今でも実家にはかなりの数の人形が残っています。いやぁ懐かしいですね。今でもちょっと興味ありますね。

?花の蜜を吸う


これは、まぁ小学校の低学年の頃ですね。たぶんツツジかなぁ、あんまり詳しくないんではっきりとは言えないんですけど。試しに蜜吸ってみたら、これがまた美味しくって。いやいや、ほんとにビョッサ美味しいんですって!(「ビョッサ」→「メッチャ」の4段階上)僕花ポケットに入れて持ち歩いてましたもん。おやつ代わりに。いや、マジで稀に見るくそガキなんですけど。で、ツツジがこんなに美味しいんだから、ってサルビア?の蜜吸ったらこれもまたべらぼうに旨い。なんじゃこれ!、と思って。なんじゃ植物!、と思って。当然のように、もっと美味しい花の蜜はどこじゃ!ってなって。それからは毎日のように、重ねた研究を「おいしい花ノート」に書き連ねていましたね。

うん、でも、別れは突然でした。そうですね、今でもあの日のことは覚えています。親戚のおばさんがね、買ってくれたんですよ。カルピスウォーター。はっきり言って衝撃でしたね。

「こ、この世にこんな美味しいものがあったなんて・・・!」

いや、もちろんカルピスは飲んだことあったんですよ?いや、でも、なんて言うんですかね。あんまり身内のことは悪く書きたくないんですけど、その、薄かったんですね。うちのカルピス。たぶん人んちのよりずっと。小学生なんて自分の名前と、あと2個ぐらいしか記憶できない生き物じゃないですか。カルピスウォーターの美味しさを知っちゃったら、もう花の密には戻れない。成長、んーやっぱり成長なんですかね。その日以来「おいしい花ノート」に新たな文字が刻まれることは、結局ありませんでした。

?友達と会話する


え?これのどこが一人遊びなの?
まぁ当然そうなりますよね。実はうちの実家ちょっと特殊で、通ってた小学校の目の前だったんですよ。いや、大げさとかじゃなくて本当に目の前。通学時間4秒、とかそうゆう世界です。だから僕が家に帰ると、まだ学校の前に残ってるクラスメイトとかの声も当然聞こえてくる。

「今日どうするー?」

とかそんな感じで。で、僕は答えるんです。
「じゃあいつもの公園に4時で!」

もちろんクラスメイトは僕に言っているわけじゃないし、僕の声もクラスメイトには聞こえていない。だから厳密に言えば会話ができているわけではないけど、僕の中では会話かなぁ、なんて・・・いや、ひどいなこれ。まぁそれで一人でクスクス笑ってたんですけどね。本当何が楽しかったんだろう?いや、これひどいわ。

例えば風邪ひいて学校休んでるときなんかはそんな余裕もないんですけど。「もんもん病」という謎の仮病で休んだときは、たまに「会話」しちゃってましたね。なんか我ながら可哀想になってきました。当時の俺って一体何なんだろう・・・。

いやーこう振り返ってみると実にひどい。現在お子様がいる方、まだこれからという方。是非お子様に注意を払ってあげてくださいね。歪んだ一人遊びを続けていると、歪んだ大人になってしまうこともあるようです。僕はちょっとこれから、タイムマシンをつくってきます。

(テキスト&イラスト 斉藤アナスイ)















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