全世界のユーザー数が1億9000万人とも言われる「ツイッター」。日本ではサービスが開始された当初こそ利用者は少なかったかもしれませんが、スマートフォンの普及と共に着実にユーザー数を伸ばしてきました。

 最近ではアクティブユーザー数(実際に利用している人の数)に限れば、日本は発信元であるアメリカを追い抜いていると言われるほど。ビジネスの現場でも積極的に活用する企業が増え、「わからない」「苦手」といった言葉でやり過ごすのも難しくなってきています。

 しかし、「登録はしたけどうまく使いこなせない」という声が多いのもまた事実。ツイッターを使いこなせないという人の多くは、「何をつぶやいていいのかよくわからない」と感じているようです。しかし実際にユーザーのツイートをのぞいてみると、そのほとんどが何の役に立つのか分らないことばかり。

 例えば、自身の雑学ツイート555本をまとめた『このツイートは覚えておかなくちゃ。』を著した編集者・クリエイティブディレクターの嶋浩一郎さんのある日のツイートは、「『巨人の星』で一徹がちゃぶ台をひっくり返すシーンは実は1回だけらしいよ」。

 思わず「へーっ」と感心しますが、この情報が日常生活で役に立つかというと、まったくナゾ。でもこの目的を持たない「ゆるさ」こそがツイッターの醍醐味。例えるなら、ボサノバ的心地よさとでもいいのでしょうか。

 そう考えると、「ツイッターを使いこなせない」と悩む人は悩み方が間違っているのかもしれません。内容なんてどうでもいいのです。それは「鳥のさえずり」(ツイートの和訳)のようなものなのですから。

 中身がないメッセージは所詮無駄なものだと感じる人もいるかもしれませんが、嶋さんはこうも言っています。

 「でも、無駄なものがあるから新しい発見や発明があるのだと思います」。



『このツイートは覚えておかなくちゃ。』
 著者:嶋 浩一郎
 出版社:講談社
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