H&M 豪華デザイナーコラボのすべて

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 この冬新たに「H&M(エイチアンドエム)」とラグジュアリーブランド「Lanvin(ランバン)」の夢のデザイナーコラボレーションが実現する。9月2日、スペシャル・フィルムにて発表された「Lanvin for H&M」の誕生ニュースに世界中が沸いたが、「H&M」はこれまでにも豪華デザイナーをゲストに迎えスペシャルな限定コレクションを展開している。毎年そのゲストデザイナーは世界中の注目の的に。そんな華やかな「H&M」デザイナーコラボレーションを軌跡を振り返る。



■デザイナーコラボの始まりはカール・ラガーフェルド

 「H&M」がデザイナーコラボレーションを開始したのは今から6年前の2004年。最初のお相手は「CHANEL(シャネル)」のデザイナーKarl Lagerfeld(カール・ラガーフェルド)だ。


デザイナーKarl Lagerfeld

デザイナーコラボレーションを開始する前、「H&M」はホリデーシーズンにアンダーウェアキャンペーンを行っていた。このキャンペーンは非常に人気だったが、常に広告キャンペーンで"どのモデルが次は登場するのか"ということが商品より先に話題となり、それが懸念されていた。そこでこれにかわる新たな施策を考えることに。

「『カスタマーに対して究極のクリスマスプレゼントは何か?』というのがH&Mの問いでした。そこで思いついたのがラグジュアリーなもの、高価なものをH&Mの価格帯で幅広い客層に提供するということでした。」(H&Mスウェーデン本社)


デザイナーKarl Lagerfeld

この時期Karl Lagerfeldも「どのように何か面白くて今までと違うことができるか。どのように普段とてもエクスクルーシブなものを幅広い客層に提供できるのか」という問いを抱いており、「H&M」からのオファーをきっかけにコラボレーションが実現。「Karl Lagerfeld for H&M」は大成功に終わり、それ以後デザイナーコラボレーションは毎年恒例となっている。

■カールに続きステラやV&Rも

 2005年Karl Lagerfeldに続くデザイナーコラボレーションの相手として抜擢されたのが、彼の後継者として「Chloé(クロエ)」のクリエイティブディレクターを務めた経歴をもつイギリス人デザイナーStella McCartney(ステラ・マッカートニー)。「Stella McCartney for H&M」はドレスやコート、ランジェリーまでをデザイン。さらにこの年は、「Elio Fiorucci(エリオ・フィオルッチ)」、「SOLANGE AZAGURY PARTRIDGE(ソランジェ・アザグリー=パートリッジ)」とも小規模なコラボレーションを実施している。


Stella McCartney for H&M

そして2006年、オランダのデザインデュオ「Viktor&Rolf(ヴィクター&ロルフ)」とのコラボレーションを発表。オートクチュールで活躍する彼らはメンズ、ウィメンズともに展開。ハートなどのモチーフを使用したリアルクローズやランジェリーに加え、「H&M」初のウェディング・ドレスを発表。「Viktor&Rolf」は広告にも登場するなど話題を呼び、各国で高い人気を得たコラボレーションのひとつとなった。


Viktor&Rolf for H&M

同年、「H&M」は"スタイルアイコン"と名打った著名女性シンガーとのコラボレーションも行っている。2006年〜2007年はクイーン・オブ・ポップ、Madonna(マドンナ)と。2007年には女優としても活躍するKylie Minogue(カイリー・ミノーグ)とのコラボアイテムを発表した。続く、2007年にはイタリアのブランド「Roberto Cavalli (ロベルト カヴァリ)」とコラボレーションを行っている。「Roberto Cavalli」を象徴するのアニマルプリントなど大人の雰囲気漂うコレクションとなった。


■日本上陸後初のゲストデザイナーは川久保玲

 海外でデザイナーコラボレーション成功を収め、「H&M」は2008年9月に待望の日本初上陸を果たした。この年のデザイナーコラボレーションは初の日本人デザイナー「Comme des Garçons」デザイナー川久保玲が務めることに。コラボレーションアイテムは11月、日本で2番目の店舗H&M原宿店のオープンとともに先行販売を行った。

前日から「H&M」、「Comme des Garçons」の両ブランドのファンが殺到し、原宿店前から明治神宮前まで長蛇の列ができた。その数日本での「H&M」最長行列歴代3位となる2000人以上。レディース・メンズ・キッズウェア、アクセサリー、限定ユニセックス・フレグランスまで幅広く取り扱い「Comme des Garçons for H&M」の象徴的な水玉モチーフがショップを彩った。

2009年春は「EMILIO PUCCI(エミリオ・プッチ)」のクリエイティブ・ディレクターを務めた経歴を持つ英国デザイナーのMatthew Williamson(マシュー・ウィリアムソン)が大胆な柄のワンピースを中心に限定コレクションを展開。彼はその後2011年春夏シーズンのバッグのカプセルコレクションのデザイナーとして「BVLGARI(ブルガリ)」 に起用されている。


そして、11月にはイギリスの高級アクセサリーブランド「JIMMY CHOO(ジミー チュウ)」。シューズとバッグなどのアクセサリーを主役に、初のウェアも展開された限定コレクションは、日本でも悪天候にも関わらず前日の夜から行列ができるほどの人気ぶり。国内初となるフルコンセプトショップ新宿店のオープンと同時に発売され、シューズとバッグはほぼ即日完売状態だった。

2009年のクリスマスから翌年春にかけて展開されたのが、ニットの女王「SONIA RYKIEL(ソニア リキエル)」。最も記憶に新しいデザイナーコラボレーションだ。ランジェリーやキッズコレクションなど「SONIA RYKIEL」のカラフルな世界観を表現したアイテムを幅広く展開。チャリティ販売されたユニセフ共同プロジェクトのエコバッグも話題となった。

 Karl Lagerfeldとのコラボレーションから6年目の2010年、「H&M」はデザイナー名を明かさずに8月29日にスペシャル・フィルムを公開した。それから4日間、様々な憶測が飛び交う中9本目のフィルムでその正体が「Lanvin(ランバン)」のデザイナーAlber Elbaz(アルベール・エルバス)だと判明。デザイナーAlber Elbazは、老舗ブランド「Lanvin」を見事に復興させた人物としても知られており、2009年には日本でショーも行っている。今回新しい試みとしてコレクションの内容はすべてスペシャル・フィルムを通じて明らかになる。待望のコレクションはH&Mのウェブサイトwww.hm.comにて11月2日に公開予定だ。


■「H&M」コラボレーション年表
2004年 Karl Lagerfeld
2005年 Stella McCartney、Elio Fiorucci、SOLANGE AZAGURY PARTRIDGE
2006年 Viktor&Rolf、Madonna
2007年 Roberto Cavalli、Madonna、Kylie Minogue
2008年 Comme des Garçons、Marimekko、Fashion Against AIDS
2009年 Matthew Williamson、JIMMY CHOO、SONIA RYKIEL、Fashion Against AIDS
2010年 SONIA RYKIEL、Lanvin