講談社と『AiR[エア]』の書き手が共同して行う初の試み

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 綿矢りさの新刊『勝手にふるえてろ』(文藝春秋/刊)が8月27日(金)、紙の本と電子書籍同時発売という形で刊行された。

 “紙と電子書籍を同時公開”や“書籍内容をPDF化し、無料公開”というのは今年の初頭から文藝春秋や角川書店、NHK出版などでも試みられるなど、一種の“ブーム”となっている。

 こうした一連の電子書籍を巡る流れの中で特にユニークなものが『AiR[エア]』だ。

 『AiR[エア]』は作家、脚本家、漫画家、記者、企業家、研究者など様々な書き手が集まり、出版社を介さずに直接読み手に届けるオリジナルの電子書籍。発売開始と同時に大きな反響を呼んだ。

 この『AiR[エア]』の書き手であり、仕掛け人のひとりが、ウェブマーケティングコンサルティング会社「株式会社エヌプラス」の代表取締役である中村祐介氏。中村氏は大学在学中より各出版社で編集業務に携わり、卒業後もIT記者、メディア・広告の開発も行うなど、経歴からいっても電子書籍との相性はよかったといえる。先日(8月11日)アップルストア銀座店で行われた「電子書籍の未来」についての講演も盛況に終わった。

 『AiR[エア]』のような、ユニークなコンテンツに参画した中村氏だけに、その著作も過去にはない“一風変わった”内容となっている。

 『ユーマネー-Free<タダ>でお金と自分を成長させる方法』(中村祐介/著、講談社/刊)は、円やドルなどの「リアルマネー」ではなく、個人の評判や持っている価値を表す「ユーマネー」を重視することを推奨している。本来数えることのできない「他人からの評価」「自分の価値」をお金の概念と結びつけることで、ネット時代の特性を捉えた新しい価値観を提示し、話題となった。
 この『ユーマネー-Free<タダ>でお金と自分を成長させる方法』も書籍の序章、第一章のPDFを無料公開しており、やはり電子書籍を意識したPRを行っている。

 電子書籍の今後を知る上でも、電子出版のキーマンとも言える中村氏の著作は一読の価値がありそうだ。
(新刊JP編集部/山田洋介)


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