公務員は残業やノルマがなく、安定していて給料も悪くないというイメージがある。実際のところどうなのだろうか。

 人事院が9日、10年度の国家公務員採用3種試験(高卒程度)の申込み状況を明らかにした。これによると申込者数は1万7311人で、昨年度に比べて5.4%の増加となった。また倍率は24倍と難関で、不景気を背景に公務員への人気が顕著となっている。

 公務員は「安定している」「民間よりも給料が高い」などの声を耳にすることがあるが、実際にはどうなのだろうか。

 人事院が10日に行った勧告によれば、国家公務員の全職員の平均月給は、民間との差を縮めるため、前年よりも1.5%引下げ、39万5666円となった。民間の平均が39万4909円とされており、民間よりもわずかに高いがほぼ同じ水準となっている。また公務員の特別給(ボーナス)の平均は、年間で3.97カ月分だという。

 地方公務員の例としては、東京都人事委員会公式ホームページによると、東京都職員モデル年収は、25歳の役職なしで425万3716円、35歳の主任で652万2897円、45歳の課長補佐が901万3057円 となっている。

 一方、国税庁の平成20年度の民間給与実態統計調査によると、民間の電気・ガス・熱供給・水道業の平均年収は675万円で、次いで金融業、保険業が649万円となっている。ただし、この数値はあくまで平均であり、民間企業ではさまざまなケースがあるとみられる。

 また公務員にはサービス残業はないとされているが、実際には部署によって深夜まで残業している部署もあるという。公務員の総人件費の削減や、能力給、減給制などの必要性が叫ばれており、今後もこれまでの給与体系が維持される可能性も低くなってきている。公務員も安定を求められない時代に突入するのだろうか。

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簗瀬 七海、 加藤 秀行[著]

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