「2010 Window Fashion Vision」で最優秀賞獲得森澄子さん (株)インテリアネットワークス

写真拡大

アメリカのインテリア専門誌「Window Fashion Vision」(ウィンドウ・ファッション・ヴィジョン)が主催するデザインコンペティション「2010 Window Fashion Vision Envision Design & Ingenuity Workroom Competition」は、ウィンドートリートメント関連として、世界的にもっとも権威のあるコンペといわれている。そのコンペに今年も日本人受賞者が誕生した。愛知県名古屋市のインテリアコーディネーター・森澄子さん((株)インテリアネットワークス)だ。

同コンペには、壁紙も含めた空間トータルを提案する部門から生地とトリムのデザインを競う部門まで、さまざまな種類のカテゴリーがあるが、その中で森さんが応募したのは、ウィントリートメントの象徴ともいえる「トップトリートメント部門」。そこで見事に最優秀賞(第1位)を獲得したのである。
「上飾りのデザインは、ウィンドートリートメントのデザインとして、もっとも大切な部分です。普段の仕事でも重視しているところですので、このカテゴリーでチャレンジしたいと思いました」と森澄子さんは語る。
海外のデザインコンペへの挑戦は今回が初めてだったという森さんだが、実は国内での実績は豊富で、例えばトーソー?主催の「ウィンドウファッションデザインコンペティション」では2007年に優秀賞、2008年にはプロフェッショナル部門でグランプリを獲得している。
今から2年前にアメリカのコンペの存在を知った森さんは、それならば世界で実力を試したいと一念発起、初挑戦でいきなりの快挙を成し遂げたというわけだ。
「コンペを知ったのは、スタイリングプロに入会したのがきっかけでした。他のメンバーも参加して良い成績を残していましたので、それに刺激を受けて挑戦しました。挑戦すること自体が夢でしたので、こうして最優秀賞をいただけて、本当にうれしく思っています」それでは、肝心の受賞作品を紹介したい。デザインを通し、エコロジーをテーマ背景として「宇宙からの光」をコンセプトとした森さん。とりわけ昨年話題となった幻想的な皆既日食にインスピレーションを受けてデザインしたという。
中央の大きな楕円形のオブジェは太陽である。そこから左右に広がるスワッグは、太陽から発せられる光をイメージしている。背景の青いダマスク柄の生地は宇宙空間を表現、両サイドの小さな円形は惑星を表している。そして、太陽の下に位置する印象的なゴールドのリングは月をイメージしたもの。その下部にはブラッククリスタルを付け、日食時のダイヤモンドリングを表現した。
壮大な宇宙の中で、太陽、月、地球が一直線に並ぶ神秘の天体ショーである皆既日食を見事に表現、このグローバルであり、ストーリーにのせたファブリックの表現が、スケール感とともに審査員に高く評価されたと思われる。
今回の作品で、本場アメリカでも高い評価を受けた森さんは、コンペとは第三者に公平な評価をゆだねるものと語る。
「一般住宅の仕事の場合はお客様が真ん中にありますので、お客様の思いや趣向が大切になります。ディスプレイやコマーシャル物件のコーディネートは、販売促進が目的となり、企業の利益を第一に考えなければなりません。一方のコンペというのは、評価を受けることが最大の目的となりますから、自分の力を最大限に発揮できる状況でトライすべきだと考えます。またこうしたチャレンジは、自らのスキルアップにつながります」さて、同コンペの授賞式は、5月にアメリカ・アトランタで執り行われた。表彰結果が出るのが遅かったため、あわただしく予定を組み、結局1人での渡米となった森さん。それだけに不安も大きかったそうだが、この表彰式への参加が、最優秀賞の獲得以上に意義深かったという。
「日本から授賞式に参加したことをとても歓迎して下さいました。また、海外でのトップコーディネーターの方々との交流ができ、いろいろな場面でとても勉強になりました。式が終わった後、授賞式を見にこられた方が駆け寄ってこられ、素晴らしかったと感想をおっしゃって下さり、大変感激しました」
授賞式の翌日は、「窓のファッションデザインのイメージを広げる」というセミナーも聴講したそうで、盛りだくさんの有意義な体験となったとのことだ。こうした経験の積み重ねが、よりよいコーディネートにつながると語る森さん。今後も業界のためにも、さまざまなトライをしたいとのことであった。