6月に行われた米韓首脳会談で、李明博(イ・ミョンバク)大統領がオバマ米大統領に沖縄・普天間基地の韓国移設を提案したとする月刊誌『文芸春秋』の記事が、韓国で大きな波紋を呼んでいる。大統領府は報道について「完全な作り話」と否定しているが、韓国の民主党議員は「事実の可能性が高い」と述べるなど発言をめぐり紛糾している。

 韓国メディアによると、『文芸春秋』は10日に発売された最新号(9月号)で「6月26日にカナダ・トロントでの米韓首脳会談で、李大統領が『普天間基地の問題について、日米同盟が最悪のシナリオに陥った場合、韓国国内の軍施設を基地移転地として提供したい』とバラク・オバマ米大統領に提案した」と報じた。

 韓国の民主党キム・ドンチョル議員は19日、党の高位政策会議で『文芸春秋』の報道を引用しながら、「大韓民国の大統領が述べたとは想像できない衝撃的な提案であり、核爆弾級の発言」だとし事実関係をはっきりさせるよう求めた。

 大統領府(青瓦台)の報道首席は同日、「『文芸春秋』の報道は、対応の価値もない完全な作り話」だとし、キム・ヒジョン報道官もブリーフィングで「そのような発言自体がない」と否定。大統領府は、必要であれば是正報道請求などの措置に踏み切るとした。

 しかし、民主党のパク・ジウォン院内代表は20日に開かれた国会で「一体『完全な作り話』とは何であり、『必要があれば是正報道する』とは何なのか。何かがあるということではないのか」と厳しく追及。キム・ドンチョル議員も同日、キリスト教系放送局「平和報道」のインタビューで「記事はとても具体的に当時の状況を描写している」とし、「報道が事実である可能性はかなり高い」と発言。だが、仮に大統領府が主張する「作り話」であった場合は、『文芸春秋』に対し強力な対応が必要だと述べた。(編集担当:新川悠)



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