――「ライバルに離される」という歌詞もありますが、職場で言えば同期入社の出世争いとかありがちですが、皆さんにとっての“ライバル”とは何ですか?

徳永:吉本くんなんてレースやってるから、ライバルだらけでしょ?

吉本:例えば今、F1だったらハミルトンとか一緒に走ってたりしたんで「アイツが1番のライバルじゃないの?」みたいなことを言われますけど、戦ってるフィールドも違うし、別にアイツだけでもないし、いっぱいいるので特定は無いです。やっぱり自分じゃないですかね。自分は自分にしか越えられないという。

徳永:僕はどちらかと言うと、ライバルより仲間意識の方が強くて。ハーモニーにこだわっているのは、やっぱり仲間がいなきゃ出来ないからというのもあって。例えばライバルに感じるヤツがいたら、「頭下げてでも仲間になっちゃおうかな?」と思うタイプかもしれないですね。

――昔からそういう考え方でした?

徳永:20代の時はそうじゃなかったですね。どこかで「自分だけは特別なんじゃないか」とか、イキがる部分もあっただろうし。30代になって「自分は特別じゃなかったんだ」と気が付いてから(笑)、人の助けとか色んなことが分かるようになってきて。でも、また40代になっていくと、「やっりぱオレが一番か」とかなるのかも(笑)。

大田:そんなにライバル視することは無いですけど、例えばイベントとかで歌う人を見ていると、その瞬間はライバル視して、ミュージシャンとして負けないように歌おうとかはあります。

吉本:doaは平和主義者です(笑)。

――4曲目の「Imagine」は「いつも週末ぐらいしか会えないよな でも今週末は仕事だなぁ。」と始まりますが、皆さんは好きな女性と可能な限り常に一緒にいたいのか、ある程度の距離間を保ちたいのか、どちらですか?

大田:僕は、いつも一緒にいるタイプかもしれないですね。

吉本:可能であれば多分、ずっといたいでしょうね。ずっと一緒にいられるような環境にいたことが無いので、イメージが沸かないです。

大田:家が好きじゃないとか?(笑)。

吉本:家はメチャメチャ好きですよ!何も無かったら1日中家に居るの平気ですよ。

大田:俺もそう。家が好きなんだよね。

徳永:家が好きじゃないのは俺だよ(笑)。家でボーッとしてるなんて、俺からしたら、ありえないよ!

大田:家に帰りたくないみたいな。徳永くんはスタジオが終わっても何処かに行くという、帰る雰囲気じゃないんだよ。

徳永:いい意味で、例えば花とかも顕微鏡で見たらグロいじゃないですか(笑)。ある一定の良い距離で見たら綺麗だと思う訳ですよね。そういう距離は、友達同士でも大事だと思うんですよ。無理にそうしようというのではなく、物が綺麗に見える距離はちゃんと、それぞれ…。

吉本:何を言ってるんですか?(笑)。

――皆さんは「仕事と私とどっちが大事なの?」みたいな台詞って言われたりしないですか?

吉本:いっぱいありますよ。

徳永:結局は「あなたが“何の仕事をしてるから”とか“お金が何とかだから”好きなんじゃないのよ。あなた自身が好きなんだから、天秤にかけないで」と言われてる気がするんですよ。「俺が今から音楽の仕事を辞めて何屋になろうが好きだから、そういうことを言ってくれてるのかな」って感謝の気持ちが沸くんですよね。だから、そういう時は「それは君の方が大事だよ」って言いますけど、本音は「ありがとう」って思いますね。あんまり言われないけど(笑)。

吉本:人それぞれですね。僕は絶対に違う風に考えてしまうなぁ。「いつまでそれ続けるの?」みたいに言われたことありますけど、なんで「いつまで」って決めなあかんねん?って思うし。多分、徳永さんが音楽をやらずに今まで来てたら、全然違う人だと思うんですよ。今までやってきたこと、努力してきたこと、青春やなんやかんや掛けて来たことがあって、その人物を好きな訳じゃないですか。「それを奪おうとするのか?」という話だと思うんですよね。「仕事と私と」って、それとこれとは別だし、天秤に掛けるものじゃないし。仕事しなかったらご飯も食べられないし、仕事はある意味、男が今まで生きてきた過程とか、その人物を作り上げてきた教材だと思うから、「どっちを取るの?」と言われたら、「お前は俺を否定してるのか?」ってなってしまうと思いますね。

大田:僕はあまり無いかもしれない。ミュージシャンだからなのかもしれないんですけど、ライブをやっていたりするので、基本的に女性から見ると多分、遊んでると思われてる(笑)。仕事と思われていないような気がよくしますね。